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TRADER'S Be & Po

vol.501 Sep.28.2026
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース ・ 生体牛横ばい、取引少なくカットアウト下支え
・ ストリップロインが高値維持、リブから需要シフト
・ 生体豚価格は現物・先物ともに下方修正
トピック ・ 買い物客の3人に1人がAIを利用
・ MCOOL修正案への反対姿勢強化―食肉協会
リテール ・ コストコ、Uber Eats配送を全米47州に拡大
フードサービス ・ カールス・ジュニア、「王冠を奪え」キャンペーン
ファクト・シート ・ ポーク(2026年7月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛横ばい、取引少なくカットアウト下支え

 
 

主要地域で、USDAによる牛の現物取引価格が公表されないケースが発生している。そのため、価格情報に空白が生じるとともに、週間の取引パターンにも変化が生じている。買い手と売り手の希望価格に開きがある場合、交渉が週後半までずれ込むことも増えている。

9月第3週は、主要2地域で平日の取引が成立せず、すべての取引が土曜日、または日曜日まで持ち越された。しかも、MPR(義務的価格報告)制度の機密保持上の理由から、USDAの報告を通じて成立価格を確認することもできない。

同週の取引価格は、北部で生体牛が100ポンド当たり222〜223ドル、枝肉は350〜355ドルと伝えられた。南部では土曜日に取引が始まり、225ドルの買い提示には売り手が応じず、一部は226ドルで成立した。さらに土曜日の遅くから日曜にかけて227ドルで取引された可能性もある。

総じて北部の取引価格は前週並み、南部は1〜2ドル高となったようだ。パッカーは、ボックスビーフ価格と肥育牛の現物価格のバランスを見ながらと畜頭数を調整し、採算を確保しようとするだろう。

同週の牛と畜頭数は推定52万9,000頭で、前週を2万4000頭上回ったものの、前年比では3万頭少ない。これは、カットアウト価格の下支え要因になるだろう。先物価格の下落も追い風となり、パッカーは調達コストを抑えることができている。

しかし、週間の牛肉総生産量は依然として前年を下回っている。肥育牛の供給は年末までひっ迫した状態が続く見込みで、肥育業者とパッカーの取引交渉は、引き続き厳しい状況が続くとみられる。

 

※2026年9月21日 CATTLE REPORT、グラフはUSDA・AMS

  チョイスのカットアウト価格の推移 (左)/主要5エリアの生体去勢牛価格の推移(右)
 
 

ストリップロインが高値維持、リブから需要シフト

 
 

ビーフバイヤーは、リブからロインへ、特にチョイス等級の骨なしストリップロイン(0x1)へと調達をシフトしている。骨付・骨なしリブの価格が2025年並みの高水準で推移していることが背景にある。

チョイスのストリップロインは、2026年7月下旬の安値(2024〜25年比3.6%安)から反発し、8月中旬から下旬にかけて上昇。8月末には前年を14.37%上回った。

季節的なパターンではあるが、一部の買い手がリブを敬遠し、より割安な代替品としてロインの各部位に目を向ける中で、特にチョイスのストリップロインの引き合いが強まっている。

  チョイスのストリップロイン(0×1)の価格推移
 

※2026年9月16日 FOODMARKET.com

 
 

生体豚価格は現物・先物ともに下方修正

 
 

今夏の豚肉価格は予想を下回って推移した。主因は、加工向け部位の需要が特に弱かったことで、輸出需要への依存度が高い品目で価格が低迷したためだ。米国で生産されるモモとピクニックのほぼ半分は輸出向けとなっている。

世界の豚肉需要は、中国での供給過剰や需要減速などを背景に伸び悩んでおり、その他のアジア市場でも低調に推移している。その結果、EU、ブラジル、米国などの主要輸出国が受注を巡って激しく競争し、価格を押し下げている。

米国では、価格低迷と飼料コストの上昇が重なり、中期的な豚肉供給は抑制される見通しだ。6月1日時点の繁殖豚飼養頭数は、前年比1.2%減だった。子豚生産頭数は、6〜8月に続いて9〜11月も前年割れが予想される。2027年の冬から春にかけての豚肉供給量は、前年並みと見込まれているものの、下振れリスクが大きい。

USDAの予測では、2027年の豚と畜頭数はわずかに減少する見通しだが、1人当たりの豚肉供給量は1.7%減少して、10年ぶりの低水準になる見込み。2027年の豚肉輸出量は2.2%増と、小幅な伸びにとどまると予測される。

2026年の年初時点での生体豚価格は、100ポンド当たり90ドル台半ばと予測されていたが、春には80ドル台後半へと下方修正され、現在は88ドルと予測される。

カットアウト価格は、6月時点の98ドルから、現在は96ドルへと下方修正されている。2027年の予測は、カットアウト価格が97.50ドル(2026年比1.4%高)、生体豚価格は87ドル(同1.5%安)となっている。

  CMEの生体豚現物価格指標と2026〜2027年の先物価格
 

◎秋季のカットアウト価格、カギはモモ需要と輸出

レイバーデーの連休明けの9月3日、カットアウト価格は100ポンド当たり91.10ドルまで下落した。主因はベリー価格の急落だ。週初に162.80ドルだったベリー価格は、3日には121.90ドルとなり、25%下落した。

これは供給の増加が原因ではなく、季節的な要因によるものだ。同週の豚と畜頭数は228万7000頭で、前週を9万頭下回り、前年同期比でも1.3%減少した。加工業者が通常の生産体制に戻れば、ベリー価格が反発する可能性もあるが、レイバーデー以降のベリー価格は、季節的に下落に向かうのが例年の傾向だ。

カットアウト価格の先行きを考える上で、より重要なのはモモの動向だ。モモの価格は、これまでのところ当初予想を大幅に下回っており、カットアウト価格全体の大きな下押し要因となっている。

9月4日のカットアウト価格は、前年を23ドル(20%)も下回っている。この安値の3分の1がモモの価格下落によるものだ。小売業者は、七面鳥価格の高値と割安なモモ価格を比較して、今秋にはハムの販促を積極化するかも知れない。

しかし、世界市場での豚肉需要の低迷は大きな懸念材料であり、輸出動向が今秋のカットアウト価格、ひいては生体豚先物相場を左右する重要なカギになるだろう。

 

※2026年9月9日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  ポークカットアウト価格の推移(左)/カットアウト構成部位別価格の前年比2026年9月4日対2025年9月5日(右)
 
トピック

買い物客の3人に1人がAIを利用

 
 

アコスタ・グループの調査によると、生成AIは、食品・消費財分野の購買行動に急速に浸透しており、買い物客の34%がAIツールを利用。Z世代では、ほぼ半数が最近の商品購入にAIの影響を受けたと回答している。

同社は、「AIを活用した商品探索の広がりは、特定の商品区分や販売チャネルにとどまらない。食品ブランド、CPG(日用消費財)メーカー、小売業者、外食など、多くの事業者が販売戦略の見直しを迫られている。成功するためには、AIが自社商品を理解した上で、比較推奨し、最終的に選択されるように、新たな情報提供や接点を整備していく必要がある」と指摘している。

◎AI利用、世代を超えて拡大・加速

同調査によると、Z世代とミレニアル世代では74%がAIを利用。ベビーブーマー世代でも、買い物の過程でAIツールを利用する割合は45%まで上昇している。

最も利用されているのはChatGPTとGoogle Geminiで、オンラインで商品を調べる買い物客の25%が、すでにGeminiを日常的に利用している。

AIを利用する主な目的としては、節約、商品比較、時間短縮、商品情報の収集が挙げられた。特にZ世代の55%が、購入前の情報収集だけでなく、実店舗で買い物をしている最中にもAIを利用していると回答した。

AI利用の割合は、日常的に購入する商品で特に高い。対象は、スーパーの売り場に並ぶ食品や日用品などの定番商品から、健康・ウェルネス関連商品まで幅広い。このため、小売業者だけでなく、サプライチェーン全体のメーカーや食品ブランドにも、AI利用の影響が直接及ぶようになってきている。

◎AIはすでにブランド・商品選択に影響

AIの利用で最も影響を受けるのは、「競合する製品の選択肢から候補を絞り込む」ことだ。この過程で回答者のほぼ半数が、「AIが馴染みのない代替案を提示した場合、よく知っているブランドを選ぶ可能性が高い」と答えている。一方では、「AIをきっかけに新しいブランドを試した」との回答も40%に達している。新興の食品・CPGブランドにとっては、従来の小売店舗での配荷や棚取りだけに頼らず、AI主導の推奨を通じて支持を拡大する可能性がある。

これは、農畜産物・食品のバリューチェーン全体にも関わる問題だ。AIが、消費者がどの商品を目にして比較・検討するかを左右する存在になれば、メーカーや原材料サプライヤー、PB事業者などの全てにとって、自社の商品がAI上でどのように表示・説明され、順位付けされるかが重要になってくる。

調査結果を踏まえて、同社では、AIエージェントへの対応を急ぐよりも、まずは基礎的で効果を測定しやすい取り組みに注力するように助言し、以下の4分野への取り組みを推奨している。

  • 小売現場の整備 ―商品情報や販売環境など、小売段階での基本を確実に整える
  • 買い物客の理解 ― 消費者がAIに対し、自身のニーズや課題、利用場面、求める結果をどのような表現で伝えているかを把握する
  • 見つけやすさ ― 各AIシステムがプラットフォームを問わず、一貫してブランドの製品を理解し、推奨していることを確認する
  • 継続的な検証 ― AIを利用した買い物行動は変化し続けているため、新たなアイデアや手法を継続的に試す
 

※2026年9月16日 FOODMARKET.com

 
 

MCOOL修正案への反対姿勢強化―食肉協会

 
 

Meat Institute(旧・北米食肉協会/NAMI)は、上院農業委員会が「2026年農業法案」を承認したことを受けて、義務的原産国表示(MCOOL)の修正案への反対運動を強化している。MIによれば、この修正案は、供給面で厳しい状況にある牛肉サプライチェーンにとってさらなる負担となり、すでに高水準にある消費者の牛肉購入コストをいっそう押し上げることになる。

ジュリー・アンナ・ポッツ会長兼CEOは、「今後、上院本会議で農業法案が審議されるにあたり、引き続き反対していく」として、以下のように主張している。

◆消費者はこれまでにない高値で牛肉を購入している。議会が市場に介入し、牛肉の消費者向けの表示・販売方法を義務付けることは、生産コストや事務負担を増やす最悪のタイミングだ。食料価格の高騰を緩和しようとするトランプ政権や議会の取り組みとも相反する。

◆MCOOLに関する経済分析では、これによって消費者の牛肉購入コストは年間8億3500万ドル増加すると推計される。表示義務の対象は、小売店で販売される牛正肉とひき肉のみだが、制度実施には、サプライチェーンで流通するすべての牛と牛肉を原産国別に分別管理する必要がある。加えて、効率低下や記録管理の義務がシステム全体に多額のコストをもたらし、消費者需要に悪影響を与える恐れがある。

◆MCOOLは、カナダ、メキシコとの通商交渉を損なう可能性もある。カナダとメキシコは、MCOOLが以前実施されていた際にWTOへ提訴し、米国製品に対して総額10億ドル超の報復関税を課す権限を認められたという経緯があり、現在もその権利を保持している。

焦点となっているのは、上院農業委員会版の農業法案に盛り込まれたスーン修正案だ。これはUSTRとUSDAに対し、WTOルールに準拠した形で、牛肉のMCOOLを復活させる方法を1年以内に策定するよう求めている。

同法案は今後、上院本会議で審議・採決された後、下院版法案との調整協議に入ることになる。下院では「2026年農業・食料・国家安全保障法(H.R.7567)」が4月に可決されているが、同法案にはMCOOLに関する条項は含まれていない。

カンザス州立大学のグリン・トンソー博士によるレポート「Meat Demand Monitor」では、消費者が牛肉を購入する際に重視しているのは「味」「鮮度」「価格」「安全性」で、原産地やトレーサビリティは相対的に重要度が低く、数年間にわたる調査でも12項目中、下から2番目にすぎない。

  牛肉輸入時の重視事項のゼロサム評価
 
リテール

コストコ、Uber Eats配送を全米47州に拡大

 
 

Uber Technologiesとコストコは、米国での提携を大幅に拡大し、Uber Eatsを通じたコストコ商品の配送対象を、従来の17州から47州へ広げると発表した。現在、約600店舗のコストコがUber Eatsに対応しており、同アプリを通じて、即時配送と日時指定配送を利用できる店舗が大幅に増加する。

コストコ会員は、生鮮・大容量の食品、日用品、コストコ限定商品などをUber Eatsで注文できるようになる。今回の提携拡大に伴い、Uberとコストコは、コストコ会員を対象に以下の追加特典を提供する。

● Uber One年会費割引:対象となるコストコ会員は、Uber Oneの年会費が初年度50%引き、2年目以降は20%引きとなる。

● Uberギフトカードの割引販売:期間限定で、額面100ドルのUber/Uber Eatsギフトカードを、参加するコストコ店舗およびCostco.comで79.99ドルで販売する。

● Uber Eatsでコストコ会員権を販売:期間限定で、Uber Eatsから直接コストコ会員権を購入でき、対象となるコストコ商品の初回注文が30%引きとなる。

今回の米国内でのサービス拡大は、Uberとコストコがすでに展開しているグローバル提携をさらに拡充するものだ。米国のほか、カナダ、メキシコ、日本、台湾、フランス、スペインでも、Uber Eatsを通じてコストコの商品を注文できる。

 

※2026年9月16日 FOODMARKET.com

 

フードサービス

カールス・ジュニア、「王冠を奪え」キャンペーン

 
 

カールス・ジュニアは、競合ハンバーガーチェーンへの対抗策として、新キャンペーン「Stealing the Crown(王冠を奪え)」を展開している。会員が競合店で「“期待外れな”商品を購入した」ことを証明すれば、「Angus Maximus」バーガーが無料で提供されるという企画だ。

9月25日までに、2026年1月1日〜9月7日付の競合店の購入レシート、または王冠(競合チェーンの象徴)を手放したことを示す写真のいずれかを、InstagramのDMで同社に送ると、先着100人に「Angus Maximus」の無料プロモーションコードが提供される。

同社の最高マーケティング責任者(CMO)は、「次代のバーガー競争の決め手となるのは品質だ。こだわりのバーガーなら、保温庫で注文を待つのではなく、注文を受けてからグリルで焼くべきだ。今回のキャンペーンでは、バーガーファンに“王冠を手放して”、注文ごとに焼き上げるAngus Maximusで違いを味わってほしい」としている。

今回のキャンペーンは、同社が最近導入した「注文後調理(cooked-to-order)」の取り組みを訴求するものでもある。注文を受けてから調理することで、直火焼きで調理した出来たてのハンバーガーを提供する。

 
 
 

ポークpファクト・シート