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TRADER'S Be & Po

vol.490 Mar.30.2026
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛価格続落、カットアウトは上昇
豚カットアウト価格、小売用と原料用で格差
トピック ホルムズ海峡紛争が食料価格の高騰を招く恐れ
リテール 米国の食肉売上が過去最高、健康志向の中で存在感維持
牛肉小売価格が過去最高を更新
フードサービス ハンバーガー価格の上昇率は鈍化、コストとの均衡模索
USMEFインフォメーション 4月24日に沖縄でUSミートセミナー&試食会
ファクトシート ビーフ(2026年1月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛価格続落、カットアウトは上昇

 
 

イランとの戦争による原油価格の急騰や株式市場の下落などの外部要因に加え、大手牛肉処理工場のストライキなどの影響で、生体牛の現物取引と先物市場に値下げ圧力が強まっている。

3月2日週の生体牛現物価格(100ポンド当たり)は、主要5州の去勢牛平均価格が239.94ドル、枝肉価格は379.82ドル。それぞれ前週比で2.77ドル、2.78ドルの下落となった。

一方、ビーフカットアウト価格は、同週のと畜頭数が前年同期比で10.1%減、週間の牛肉生産量が7.2%減となったことを受けて、上昇を続けている。同週のカットアウト価格は平均381.17ドルで、前週比7.31ドル高。チョイスは379.00ドルで、同7.38ドル高だった。アナリストは、「パッカーのマージンはようやくプラス圏内に入ったようだ」という。

3月9日週には、生体牛の現物取引価格は続落した。主要5州の生体牛は234.83ドル、枝肉は372.04ドルで、それぞれ5.11ドル、7.78ドルの下落。対照的に、カットアウト価格は平均390.66ドルで、9.49ドルの上昇。チョイスは400ドルを突破した。

 

※2026年3月13日・3月20日 Cattle Buyers Weekly

 

◎生体牛価格は過去最高から軟化

USDAの「主要5州牛価格報告書」によると、3月第1週の去勢牛価格は100ポンド当たり約239ドルとなり、2025年12月以降で初めて下落した。その後も価格は軟化しているものの、2025年の同時期と比べると約20%高い。

歴史的に見ても、2001年以降の最高値である246ドルと比較して3%ほど低い水準で、依然として高値にあることに変わりはない。

2024年と2025年の生体牛価格は、3月下旬にかけて上昇した後、安定または下落する傾向にあったが、今年はそうした例年のパターンとは異なり、より早い時期に下落した。ただ、牛の需給基盤は、引き続き供給がタイトで需要が底堅い状況にあり、これが生体牛価格の下支えとなるだろう。

 

※2026年3月13日 FOODMARKET.com

  米国の主要5州の生体牛(去勢)の価格推移
 
 

豚カットアウト価格、小売用と原料用で格差

 
 

3月第1週のポークカットアウト価格(100ポンド当たり)は98.6ドルで、前年同期比で1%未満の上昇にとどまっている。これは、部位によって価格にばらつきが見られることが要因だ。

テーブルミート用の品目は、前年同期を上回って推移している。ロインプライマル価格は前年同期比で約5%高と、カットアウト価格の上昇に1.1ドル寄与している。バットプライマルは6.7%高で、0.8ドル、リブは4.9%高で0.3ドル分の上昇に寄与している。

しかし、加工原料用の品目の価格については、ハム(モモ)プライマルが平均82.2ドルで同1.1%安、ベリープライマルは152.9ドルで同1.8%安と、いずれも前年同期を下回っている。その他(前足・後足)は、枝肉に占める割合は小さいものの、23%下落していることで、枝肉価格を約0.8ドル押し下げた。主要輸出先である中国への輸出減少が大きな影響を与えており、この先も大きな変化はないと見られる。

テーブルミートの価格は、第2四半期も前年を上回る見込みだ。牛肉価格の高騰で、小売の需要が強まることが確実視される。豚ロースと牛ひき肉の価格差は、現在、過去数十年間で最も大きくなっている。以前は、ボンレスポークロインと牛ひき材81CLは同値(比率100%)で取引されていたが、現在、ボンレスポークロインの価格は牛ひき肉価格の40%だ。豚肉のコスト力が優れているのは明らかで、小売業者も積極的に販促を行うだろう。

加工用品目は、季節的に今後4週間が試金石となるだろう。ベリー価格は、これから数週間で価格は着実に上昇するだろう。先物市場では、ベリー価格はすでに190ドル前後で取引されている。ハム(モモ)は当面横ばいだが、と畜頭数の減少に伴い、春後半から夏にかけて上昇すると予想される。牛肉のトリミングが不足していることを踏まえると、豚肉のトリミングも昨年を上回る水準になると予想される。

 

※2026年3月9日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の生体豚先物価格の推移
  カットアウト価格の部位別前年比(2026年3月6日 Vs 2025年3月7日) (左)/ベリープライマルの価格推移 (右)
   
 
トピック

ホルムズ海峡紛争が食料価格の高騰を招く恐れ

 
 

ホルムズ海峡を巡る貿易の混乱は、エネルギー市場にとどまらず、世界的な食料価格の急騰を招く恐れがある。経済専門チャンネルCNBCの特別レポートによると、同海峡は石油やガスの輸送における主要な動脈であるだけでなく、世界の農業に不可欠な肥料の輸送路でもある。アナリストらは、この混乱が農業コストの上昇、作物収量の減少、そして最終的には食料価格の上昇につながる可能性があると指摘している。

国際食糧政策研究所(IFPRI)によると、エネルギーや生産資材のコスト上昇は、多くの国で小売食品価格の高騰が収まりつつあった矢先に、再び世界的な食料インフレを引き起こす恐れがあるという。

テキサス大学の研究教授であるラジ・パテル氏も、この紛争による肥料の供給混乱が、世界の食料事情を悪化させる恐れがあると警告する。「カタール、サウジアラビア、オマーン、イランの4カ国は、尿素およびリン酸塩の大きな供給源であり、ほぼすべてがホルムズ海峡を経由している。紛争の影響は甚大であり、予想よりも早く現れるだろう」と述べている。

ラボバンクの報告書によると、紛争により肥料価格は急騰している。米国湾岸地域では、3月6日までの1週間で尿素のスポット価格がショートトン当たり100ドル上昇し、2022年10月以来の高水準に達した。インドとバングラデシュの尿素生産施設は、天然ガス供給の減少により操業を停止した。

ホルムズ海峡を経由する輸送量は、世界の窒素肥料輸出の25〜30%を占めるが、この紛争による広範な地域的影響により、世界の供給量の45%がリスクにさらされる可能性がある。施肥量の減少は、世界の作物生産の下振れリスクとなり、最近の肥料価格の動向が米国の作付けに影響を与える可能性もある。

 

※2026年3月13日 Cattle Buyers Weekly

   
リテール

米国の食肉売上が過去最高、健康志向の中で存在感維持

 
 

NAMI(北米食肉協会)とFMI(全米食品産業協会)が年次食肉会議で発表した「第21回Power of Meat」の年次報告書によると、2025年の米国の小売市場における食肉売上高は、過去最高の1120億ドルに達した。

この成長の原動力となったのは、ミレニアル世代とZ世代だ。米国の世帯の98%以上が食肉を購入し、買い物客の45%が食肉や鶏肉を積極的に摂取している。自宅で夕食を作るのは平均週5回で、その90%に肉類が含まれている。

ミレニアル世代とZ世代は、販売数量の伸びの67%を占めており、食事で肉を摂ろうとする傾向が強い(Z世代50%、ミレニアル世代57%)。また、10代の子供がいる世帯の72%が、子供から肉料理をリクエストされると回答している。

若い世代は、食事のアイデアを得るためにSNSやAIプラットフォームを活用する点でも先駆的だ。Z世代とミレニアル世代の24%がAIツールを利用しているのに対し、X世代は10%、ベビーブーマー世代は4%にとどまる。

また、食肉は引き続き好意的に認識されており、回答者の77%が「食肉は健康的な食生活に必要な食品だ」と答えている。この割合は、2020年以降で20%以上増加している。

FMIのリック・スタイン氏は、「食肉部門が好調なのは、タンパク質やコストパフォーマンス、そして味といった、消費者が求めるものを提供しているからだ。価格が手軽なひき肉と、高級な部位のバランスを取ることで、小売業者は両方のニーズを満たして売り上げを伸ばすことができる」と指摘している。

同調査の販売および購買動向データは、2025年12月28日までの52週間分をCircana社が提供している。

 

※2026年3月3日 FOODMARKET.com

 
 

牛肉小売価格が過去最高を更新

 
 

例年2月は、小売市場での牛肉需要が最も低迷する月だが、今年同月の価格は過去最高値を更新した。USDAの生鮮牛肉の平均小売価格は1ポンドあたり9.64ドルで、前月よりも0.17ドル上昇して過去最高値を記録した。前年同月比では1.32ドル・16%高。チョイスの平均価格は10.12ドルで前月(9.93ドル)を上回り、過去最高の10ドル台を記録した。

小売業者は、2月に牛肉をより積極的に売り込むのではなく、価格を引き上げたようだ。牛ひき肉の価格も過去最高を記録し、平均価格は6.90ドル(前年同月比16%高)となった。ローストビーフ用の平均価格は8.93ドル(同12%高)。ステーキ用の平均価格は14.14ドル(同19%高)で、2025年8月(14.32ドル)に次ぐ過去2番目の高値を記録した。

対照的に、2月の豚肉小売平均価格は4.90ドルで、前月比ではわずか5セント、前年同月比では6セントの上昇にとどまった。2025年1月以降の豚肉の小売価格は、平均4.94ドル(4.84ドル〜5.08ドルの範囲)で推移している。2月のブロイラー小売価格は2.39ドルで、前月比1セント高。ブロイラー価格は、2025年6月の1ポンドあたり2.49ドル以来、徐々に下落傾向にある。

 

※2026年3月20日 Cattle Buyers Weekly

 
フードサービス

ハンバーガー価格の上昇率は鈍化、コストとの均衡模索

 
 

近年、ハンバーガーのメニュー価格は顕著な上昇を見せてきたが、牛肉のコスト上昇に比べれば、そのペースは緩やかだ。レストラン事業者は、集客と収益性維持のバランスを図ろうとしている。

外食産業において高い注目度を誇るハンバーガーは、消費者にとって重要な価格の指標だ。Datassential社の「バーガー価格指数」によると、2023年1月以降、バーガーのメニュー価格は約14%上昇した。これに対し、同期間の牛肉コストは32%も高騰している。

レストラン事業者は、原料コストが上昇する中でも、バーガーのような定番商品の値上げを最小限に抑えつつ、その他のメニューで全体のコスト管理を行う戦略的な価格調整をとっている。

Datassential社のCEOは、「コスト上昇のすべてを、そのまま価格に転嫁することはできない。事業者がハンバーガーのような人気メニューの価格設定を慎重に管理しつつ、メニュー全体のコストバランスを取っていることがデータから窺える」という。

2025年には、ハンバーガー価格の上昇に明らかな鈍化がみられ、12月時点の前年比上昇率はわずか0.4%にとどまっている。

 

※2026年3月11日 FOODMARKET.com

 
USMEFインフォメーション

4月24日に沖縄でUSミートセミナー&試食会

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、「アメリカンミートトレードセミナー2026 IN 沖縄」を開催します。本セミナーでは、アメリカンミートを有効的に活用いただくための最新情報とともに、USMEFが推奨する部位を使用した提案メニューの試食会を行います。

沖縄のステーキ文化やリゾート地としての市場特性に合わせたアメリカンミートの活用アイデアをご提案させていただきます。ユーザーの皆様との交流を深めるためにメンバーパッカーも多数参加いたします。参加を希望される方は、下記より申込み下さい。

アメリカンミートトレードセミナー&テイスティングセッション2026
IN 沖縄

〜沖縄におけるアメリカンミートの有効活用策と提案メニュー試食会〜

● 開 催 日 時 ●

2026年4月24日(金)
14:30〜17:00(受付開始14:00)
主催:米国食肉輸出連合会(USMEF)

● 開 催 場 所 ●

ロワジールホテル那覇 本館3階「天妃」
〒900-0036 沖縄県那覇市西3-2-1

《主なプログラム》

【 第 1 部 】
情報提供セミナー…14:30〜

◎米国の食肉市場の最新動向

USMEFならびにメンバーパッカーから米国の食肉生産・輸出・価格等の最新動向と予測をご説明します。

◎沖縄におけるアメリカンミートの販促活動

沖縄市場で展開するプロモーション計画について、地元メディアとのタイアップ等の事例を含めてご説明します。

【 第 2 部 】
テイスティングセッション…16:00〜17:00

◎アメリカンビーフ

沖縄のステーキ需要に適応するステーキ商材をはじめBBQや新たな焼肉商材を使用したメニューを提供します。

◎アメリカンポーク

ロインの厚切りメニュー(とんかつ/ローストポーク)をはじめ汎用性の高い部位を活用したメニューを提供します。

【 定 員 】

140名

【 参加費 】

無料(テイスティングセッションからの参加はご遠慮願います)

【 申込方法 】

下記の申込フォームに必要事項をご記入の上、4月10日までに送信下さい。
(定員になり次第締め切らせていいだきますことを予めご了承願います)

◆申込フォーム

アメリカンミートトレードセミナー2026 IN 沖縄申し込みフォーム

 
 

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