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食肉・畜産産業に特化した米国のマーケティング代理店、ミダン・マーケティング社は、2026年の食肉・乳製品業界のトップ10トレンドを以下のように発表した。同社は、「ウェルネス志向の高まりからAI主導型発見まで、食肉業界にとってはより迅速な対応と選択が求められる年になるだろう」と指摘している。
❶ 持続可能性:差別化要素から当然の条件へ
持続可能性に対する関心の高まりは、消費者の購買行動に影響を与えている。同社の「2025年健康・持続可能性メッセージ調査」によると、回答者は特に「オールナチュラル」(57%)、「牧草飼育」(55%)、「抗生物質不使用」(49%)、「オーガニック」(43%)の生鮮肉製品を購入する傾向が強いと回答した。
❷ 食品は薬:タンパク質が健康志向の復興を牽引
健康は、引き続き消費者行動を左右する重要な鍵だ。IFICの「2025年食品と健康調査」によると、アメリカ人の80%が、1日少なくとも1回の食事でタンパク質摂取を優先している。体力・長寿・健康への関心が高まる中、食肉は身体的・代謝的健康を支える栄養豊富な食品として認知されつつある。
❸ 乳製品生産が増加、ハイブリッド製品の需要拡大
米国では2026年に乳製品生産量が0.89%増加し、2279億ポンドに達すると予測される。また、植物由来およびハイブリッド乳製品の需要も拡大中だ。
❹ 酪農用子牛の活用
牛肉供給のひっ迫は2026年も続き、牛肉生産量は5%減と予測されている。過去最高値を更新している価格はさらに上昇する見込みだ。一方で、酪農業界での牛肉生産が増加している。高品質な牛肉生産に最適化された遺伝子を持つ酪農用子牛によって、高品質の牛肉を提供できるようになっている。
❺ 消費者は手頃な贅沢を求めている
インフレや経済不安の中でも、消費者は時々高級肉で贅沢をしたいと考えている。2025年版「パワー・オブ・ミート」レポートによると、消費者の27%は外食の際、肉料理への追加支出を厭わず、94%は時に多少高くても食肉製品を購入すると回答している。
❻ プライベートブランドの台頭に対抗し、ブランド品を強化
消費者はよりPBを求めるようになっている。ニールセンによると、PBは食品支出の36.6%を占め、前年比4.7%増加した。PBに対抗するにはブランドの差別化要素に注力すべきだ。
❼ 副産物のプレミアム化:汎用品から厳選品へ
健康志向と持続可能性への需要を背景に、食肉の副産物は骨スープ、コラーゲン配合製品、牛脂スキンケア、高級ペット用おやつといったプレミアム商品へと変貌を遂げている。ペットフード市場全体は2033年までに785億ドル規模に成長すると予測されている。
❽ 食事の“時短”を求める
手軽さを重視し、調理済み食品やクイックミールを好む傾向が強まっている。加工食肉製品やデリカテッセン調理品は、特にミレニアル世代を中心に支持を拡大中。
❾ ソーシャルコマースの拡大とECの主流化
今やZ世代の約4分の3が、TikTokやInstagramなどのSNSから食事のアイデアを得ている。
❿ 「ググる」時代からAIへ
人工知能(AI)は、消費者行動を大きく左右するようになった。2035年までに、生成AIはGDPの約40%に影響を与える可能性があり、人々の検索方法や購入決定プロセスに大規模な変革をもたらすとされている。
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