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TRADER'S Be & Po

vol.486 Jan.26.2026
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース ビーフカットアウト反発、生産減少で
豚の供給増加もカットアウトは比較的堅調
生産動向 フィードロット飼養頭数、2018年以来の低水準に
輸出動向 10月の豚肉輸出5%増、牛肉11%減も日本向け増
トピック 新しい食事指針発表、栄養政策の歴史的リセット
2026年の食肉・乳業業界のトップ10トレンド
USMEFインフォメーション SMトレードショー(2月18〜20日)にメンバー6社と出展
ファクトシート ビーフ(2025年11月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

ビーフカットアウト反発、生産減少で

 
 

週当たりの牛肉生産量が前年割れで推移する中で、カットアウト価格は反発に転じた。1月5日週の総合カットアウト価格は100ポンド当たり353.73ドル(前週比11.58ドル高)。チョイスの平均価格は350.48ドル(同14.06ドル高)、セレクトは346.94ドル(同11.18ドル高)だった。

同週の生体牛現物価格は231.86ドル(同0.18ドル高)、枝肉価格は364.99ドル(同5.13ドル高)。1月12日週は、前半3日間は取引がなく、木曜にアイオワ・ミネソタで生体牛が232ドルで取引された。ネブラスカもほぼ同水準だった。

同期間に、チョイスのカットアウト価格は360.77ドルまで上昇した。アナリストは、「パッカーの採算が悪化する中で、と畜頭数が削減されていることが影響している。週当たりの畜頭数は、2週連続で55万5000頭前後となった。生産量は減少しているが、牛肉の小売価格と需要面の課題から、カットアウト価格がこのまま上昇を続けることはないだろう」と見ている。

12月の牛肉小売価格は、チョイスの平均価格がポンドあたり10.08ドルで、最高値(10月の10.11ドル)をわずかに下回る水準だった。牛肉全体の平均小売価格は9.55ドルで、11月(9.40ドル)を上回り、過去最高を更新。牛ひき肉も8.25ドルと過去最高値を記録した。

2025年の年間平均では、チョイスが前年比14%高、牛肉の全体平均価格は10%上昇した。これに対して、鶏肉の小売価格は1.25%の上昇にとどまっている。「他の食肉との競合を考えると、チョイスのカットアウト価格の上限は395ドル、下限は340〜345ドルで推移するだろう」とアナリストは予想している。

 

※2026年1月16日 Cattle Buyer’s Weekly

 
 

豚の供給増加もカットアウトは比較的堅調

 
 

USDAの12月の豚飼養動向調査では、180ポンド超の飼養頭数は1385万2000頭(前年比2.8%増)だった。これに対して、12月1日から1月10日までのと畜頭数は1503万3000頭(同2.8%増)で、前年比での伸び率は一致している。同期間の生体体重が約1.2%増加していることから、豚肉生産量は約4%増が見込まれる。

120〜179ポンドの飼養頭数は1487万2000頭(同0.6%増)。これは、1月下旬から2月中旬にかけての週間と畜頭数が、255万頭前後で推移することを示唆している。生産量は増加しているものの、カットアウト価格は比較的安定している。

1月12日のカットアウト価格は100ポンド当たり約92ドルで、前年比1ドル高。12月初旬以降のカットアウト価格は、平均で前年比14%(12ドル)高で推移している。カットアウトの中で価格が下落した部位は、中国向け輸出に大きく依存する前足・後足のみだ。

価格が最も上昇しているのはリブプライマルで、12月1日から1月10日までの6週間で約40%上昇した。牛肉価格の高騰により、外食・小売双方で需要が堅調なためだ。リブの価格は、季節的に春から夏にかけて上昇することから、今後もさらに上昇するだろう。

同期間のモモの価格は16%高となった。12月下旬以降のメキシコ向け輸出量が増加する見込みで、1月も現在の価格水準を維持している。2〜3月には、と畜頭数の減少とイースター向けの在庫確保が価格の底支えとなる。ただ、メキシコ市場は、USMCA交渉の瀬戸際戦略が焦点となる可能性があり、下落リスクを注視する必要がある。

 

※2026年1月12日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  ポークカットアウト価格の推移
  ポークリブプライマルの価格推移
 
生産動向

フィードロット飼養頭数、2018年以来の低水準に

 
 

アナリストの予測によると、1月1日現在のフィードロット飼養頭数は1150万頭前後で、2018年以来の低水準となる見込みだ。これは前年比3.6%減、過去5年平均値比では3.2%減となる。

全体の飼養頭数は減少するものの、1月1日時点の出荷適齢牛(肥育日数150日以上)は過去最高の272万8000頭と推定される。これは、前年比で46万2000頭(前年比20.4%増)、過去5年平均比で63万6000頭(30.4%増)多い水準だという。

11月のフィードロット導入頭数は前年比5%減だった。前年同月のと畜日数が1日多いことを加味すれば、11月の出荷頭数は前年比約3%減となる見込みだ。

昨年3月以降、フィードロット導入頭数は連続して前年同月を下回っており、年間では前年比約150万頭減となる。7〜12月の導入頭数は、前年比95万頭減と推定され、この減少は2026年前半の肥育牛供給を圧迫し続けることになるだろう。

 

※2026年1月16日 Cattle Buyers Weekly

 
輸出動向

10月の豚肉輸出5%増、牛肉11%減も日本向け増

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)が集計した10月の食肉輸出統計によると、豚肉輸出量はメキシコ向けが12万3058トン(前年同月比25%増)と過去最高を記録し、全体の合計では26万4657トン(同5%増)となった。輸出額は7億6210万ドル(同7%増)。

10月の豚肉輸出は、数量・金額ともに3月以降で最も大きく、メキシコ向けの大幅な伸びとともに、中米・カナダ・日本・韓国・フィリピン向けなどが前年を上回った。1〜10月の豚肉輸出量は243万トンに達し、過去最高を記録した2024年同期比でわずか2%減にとどまった。輸出額も2%減の69億3000万ドルとなった。

10月の牛肉輸出量は9万3448トン(同11%減)。輸出額は7億5950万ドル(同12%減)だった。国別では、日本・台湾・カナダ・ASEAN地域・ドミニカ共和国向けが前年比で増加した。

しかし、中国市場へのアクセス不足がこれらの増加分を相殺し、合計では前年同月を下回った。中国を除くと、牛肉輸出量は前年比5%増、輸出額は7%増となっている。1〜10月の牛肉輸出総量は94万9471トン(同11%減)、輸出額は77億9000万ドル(同10%減)。

牛肉の輸出先として、日本は最大市場の地位を維持している。10月の対日輸出量は1万9734トン(同17%増)、輸出額は1億4980万ドル(同16%増)。特に日本向けは牛バラエティーミート(主にタンとスカート)の輸出が好調で、2022年7月以来初めて5000万ドルを突破した。1〜10月の日本向け輸出量は20万1221トン(同2%減)、輸出額は14億9000万ドル(同6%減)だった。

 

※2026年1月16日 Cattle Buyers Weekly

   
トピック

新しい食事指針発表、栄養政策の歴史的リセット

 
 

米国保健福祉省のロバート・F・ケネディ・ジュニア長官と米国農務省のブルック・ローリンズ長官は1月7日、アメリカ人のための食事ガイドライン(2025−2030年版)を発表した。新ガイドラインは、「本物の食品を食べましょう」として、これまでの栄養政策を大幅に修正している。

ケネディ長官は「新ガイドラインは基本に立ち返るものだ。タンパク質、乳製品、野菜、果物、健康的な脂肪、全粒穀物といった栄養価の高い食品を優先して、高度加工食品を劇的に削減することになる」と強調。

ローリンズ長官は、「この新しい政策は、アメリカの家族と子どもを最優先に、本物の食料を生産するアメリカの農家や牧場主が解決策の最前線に立つことを意味する」と述べている。

新ガイドラインは、食品を健康の基盤と位置づけて、
◇タンパク質を積極的に摂取する
◇無糖の全脂肪乳製品を摂取する
◇野菜や果物をできるだけ丸のまま食べる
◇健康的な脂肪を摂取するため、肉、シーフード、卵、ナッツなどを摂取する
◇過度に精製された炭水化物や加工食品などを控える
などの項目を明記している。
新ガイドラインのPDFとファクトシートはここからダウンロードできます。

◎健康的な食事における牛肉の位置付け強調を歓迎―NCBA

NCBA(全米肉牛生産者・牛肉協会)は、上記の新しい食事ガイドラインの発表を受けて、歓迎・評価するコメントを発表した。新ガイドラインでは、推奨される1日のタンパク質摂取量がほぼ倍増され、個々の年齢やニーズに応じて体重1kgあたり1.2〜1.6g増加させることが盛り込まれている。

新ガイドラインでは、タンパク質の優先的な摂取を掲げており、多様でバランスの取れた食事に不可欠なものとして、特に赤身肉を挙げている。

NCBA副会長でアイダホ州の牧場主でもあるキム・ブラケット氏は、「新ガイドラインは、消費者が牛肉の栄養価について学び、牛肉を購入する際に大きな手助けとなる。牛肉が健康的な食生活に欠かせないことを改めて強調してくれたことに対して両長官に感謝する」としている。

 

※2026年1月7日 USDA/NCBA News Release

 
 

2026年の食肉・乳業業界のトップ10トレンド

 
 

食肉・畜産産業に特化した米国のマーケティング代理店、ミダン・マーケティング社は、2026年の食肉・乳製品業界のトップ10トレンドを以下のように発表した。同社は、「ウェルネス志向の高まりからAI主導型発見まで、食肉業界にとってはより迅速な対応と選択が求められる年になるだろう」と指摘している。

❶ 持続可能性:差別化要素から当然の条件へ

持続可能性に対する関心の高まりは、消費者の購買行動に影響を与えている。同社の「2025年健康・持続可能性メッセージ調査」によると、回答者は特に「オールナチュラル」(57%)、「牧草飼育」(55%)、「抗生物質不使用」(49%)、「オーガニック」(43%)の生鮮肉製品を購入する傾向が強いと回答した。

❷ 食品は薬:タンパク質が健康志向の復興を牽引

健康は、引き続き消費者行動を左右する重要な鍵だ。IFICの「2025年食品と健康調査」によると、アメリカ人の80%が、1日少なくとも1回の食事でタンパク質摂取を優先している。体力・長寿・健康への関心が高まる中、食肉は身体的・代謝的健康を支える栄養豊富な食品として認知されつつある。

❸ 乳製品生産が増加、ハイブリッド製品の需要拡大

米国では2026年に乳製品生産量が0.89%増加し、2279億ポンドに達すると予測される。また、植物由来およびハイブリッド乳製品の需要も拡大中だ。

❹ 酪農用子牛の活用

牛肉供給のひっ迫は2026年も続き、牛肉生産量は5%減と予測されている。過去最高値を更新している価格はさらに上昇する見込みだ。一方で、酪農業界での牛肉生産が増加している。高品質な牛肉生産に最適化された遺伝子を持つ酪農用子牛によって、高品質の牛肉を提供できるようになっている。

❺ 消費者は手頃な贅沢を求めている

インフレや経済不安の中でも、消費者は時々高級肉で贅沢をしたいと考えている。2025年版「パワー・オブ・ミート」レポートによると、消費者の27%は外食の際、肉料理への追加支出を厭わず、94%は時に多少高くても食肉製品を購入すると回答している。

❻ プライベートブランドの台頭に対抗し、ブランド品を強化

消費者はよりPBを求めるようになっている。ニールセンによると、PBは食品支出の36.6%を占め、前年比4.7%増加した。PBに対抗するにはブランドの差別化要素に注力すべきだ。

❼ 副産物のプレミアム化:汎用品から厳選品へ

健康志向と持続可能性への需要を背景に、食肉の副産物は骨スープ、コラーゲン配合製品、牛脂スキンケア、高級ペット用おやつといったプレミアム商品へと変貌を遂げている。ペットフード市場全体は2033年までに785億ドル規模に成長すると予測されている。

❽ 食事の“時短”を求める

手軽さを重視し、調理済み食品やクイックミールを好む傾向が強まっている。加工食肉製品やデリカテッセン調理品は、特にミレニアル世代を中心に支持を拡大中。

❾ ソーシャルコマースの拡大とECの主流化

今やZ世代の約4分の3が、TikTokやInstagramなどのSNSから食事のアイデアを得ている。

❿ 「ググる」時代からAIへ

人工知能(AI)は、消費者行動を大きく左右するようになった。2035年までに、生成AIはGDPの約40%に影響を与える可能性があり、人々の検索方法や購入決定プロセスに大規模な変革をもたらすとされている。

 

※2026年1月8日 FOODMARKET.com

 
USMEFインフォメーション

SMトレードショー(2月18〜20日)にメンバー6社と出展

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は、2月18〜20日の3日間、千葉市の幕張メッセで開催される「第60回スーパーマーケット・トレードショー2026」にメンバー企業6社とともに出展します。

USMEFブースでは、アメリカンビーフ・ポークの需要拡大に向けた2026年の活動方針と販促提案を紹介します。試食では、アメリカンビーフは、「ショートプレート」「ブリスケットスカート」などを、ポークでは「クッションミート」などを活用した新しいメニューを提供します。

各種パンフレット・ガイドブック等も配布しますので、ご来場の際は是非ともUSMEFブースにお立ち寄り下さい。なお、パッカーブースには以下の6社が出展します。

【共同出展メンバー企業】

Jones Daily Farm
TREX CORP Inc.
N.P.B. Japan Inc.(National beef)
Certified Angus Beef
Creekstone Farms Premium Beef LLC
富有貿易

 
 

ビーフ・ファクト・シート