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TRADER'S Be & Po

vol.338 Aug.26.2019
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
ワールドトレード 米国産牛肉のEU向け輸出合意、無税割当3.5万トン
EUとの牛肉輸出協定合意でステートメント―USMEF
市況ニュース カットアウト上昇、好調な需要と生産減で
生体豚先物が暴落、米中貿易戦争の迷走で
輸出動向 上半期の豚肉輸出は2%減、6月は11%増
上半期の牛肉輸出、韓国、台湾が拡大をけん引
USMEFインフォメーション 9〜12月にアメリカン・ビーフ プレゼントキャンペーン
外食ビジネスウィーク2019に出展(8月27〜29日)
共同出展11社とブランドビーフ・ポークを紹介
ヒビヤガーデン2ndでURBAN BBQをアピール
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2019年6月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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ワールドトレード

米国産牛肉のEU向け輸出合意、無税割当3.5万トン

 
 

米国と欧州連合(EU)は8月2日、米国産牛肉の欧州向け輸出に関する協定に合意、署名した。合意が施行されれば、米国は今後7年間以上にわたり、現状よりも年間3倍近い牛肉を欧州に関税ゼロで輸出できる(無関税割当枠3万5000トン)。欧州市場で米国産牛肉のシェア拡大が保証されることになり、年間輸出額は1億5000万ドルから4億2000万ドルに拡大すると予想される。

同日、ホワイトハウスではトランプ大統領の出席の下で合意セレモニーが行われた。ソニー・パーデューUSDA長官は「欧州市場へのアクセス拡大は、トランプ大統領が農業従事者のために進めている世界市場拡大の一例だ。欧州の消費者は高品質な製品を望んでおり、購入機会が与えられれば、より多くの人々が米国産牛肉を選ぶことを確信している」と述べた。

北米食肉協会(NAMI)のジュリア・アン・ポッツ会長兼CEO、全米肉牛生産者牛肉協会(NCBA)のジェニファー・ハウストン会長、米国食肉輸出連合会(USMEF)のダン・ホルストロム会長兼CEOが合意を歓迎する声明を発表、トランプ大統領はじめ政府の交渉関係者に感謝の意を表した。

 

※2019年8月5日 FOODMARKET.com

 
 

EUとの牛肉輸出協定合意でステートメント―USMEF

 
 

別項のとおり、ホワイトハウスのセレモニーに参加した米国食肉輸出連合会(USMEF)のダン・ホルストロム会長兼CEOは次のコメントを発表した。

今回の合意によって、欧州市場へのより安定的かつ恒常的なアクセスが可能になり、米国の牛肉業界には素晴らしい追い風となります。この合意は、米国産牛肉の未来に期待している欧州の顧客と、ホルモンフリー牛肉(NHTC)の事業拡大に関心がありながらも生産コストの増加をカバーできず、実現が困難だった生産者にとって大きな好機となります。USMEFは、この非常に価値ある牛肉市場へのより良いアクセスを確保するために、たゆまぬ努力を続けられたUSTRとUSDAに心より感謝します。

 

※2019年8月2日 USMEF News release

  EUとの牛肉輸出協定合意でステートメント―USMEF
 
市場ニュース

カットアウト上昇、好調な需要と生産減で

 
 

全米的な酷暑のため、7月の牛肉需要は例年通り弱かった。しかしアナリストは、「全体的な需要は依然として昨年より好調だ」と指摘する。8月第1週のカットアウト価格の総合平均は100ポンド当たり208.50ドル、前年同週比2.4%高となった。

チョイスの平均価格は210.54ドル、前週比0.88ドル安だったが、第2週の前半4日間のスポット市場では回復基調に転じ、チョイスは2.15ドル、セレクトは1.74ドル上昇した。これには大幅な生産減少が影響している。

第1週の畜頭数は推定62万6000頭(前週比4.3%減)、牛肉生産量は推定5億270万ポンド(同3.4%減)。ボックスビーフの販売量は前週比横ばいだったが、前年同週比では3.1%増加した。

アナリストは、学校給食の再開とレイバーデイ(9月2日)の連休に向けた発注により、牛肉卸売価格は上昇すると予想している。

 

※2019年8月12日 CATTLE BUYERS WEEKLY

 
 

生体豚先物が暴落、米中貿易戦争の迷走で

 
 

米国の豚肉市場は依然として変動性が非常に高く、市場関係者は楽観と悲観との間で揺れ動いている。CME(シカゴ先物取引所)の10月分のリーンホッグ先物取引価格は、7月8日から7月23日の2週間で20%上昇。その後は急反落に転じ、100ポンド当たり66ドルを割る最低価格を記録した。

米中貿易協議で二国間の溝が埋まらず、トランプ大統領がさらに3千億ドル分の中国製品に10%の関税を課すと発表したことから、この数日間で価格は大幅に下落した。先物の下方修正には、今後の輸出需要の不確実性が影響している。

下半期の豚肉輸出量は前年比約15%増と予想される。この予想値は、過去2カ月間の需要が全体的に上向いていること、中国が今後は先物取引を増加させず、すでに購入済(12万5000トン=6月輸出量2万4950トン、出荷待ち11万トン)を使用するとの予想から推測したものだ。

一方で、メキシコ向けは著しく回復するとみられる。メキシコ側は関税撤廃を見越して購買を遅らせていたため、上半期の輸出量は7%減少したが、6月は5%増。今年後半は20〜25%増と予想する。メキシコから中国への輸出が増加していることから、中国の豚肉需要が増加すれば、メキシコの輸出業者は米・中・メキシコ間の関税差を利用したサヤ取引を増やすかも知れない。

他の市場でも需要が高まっている。上半期にはコロンビア向けが2倍以上に増加し、下半期も40%増の予想。豪州向けも上期40%と大幅に増加しており、このトレンドが続くだろう。欧州産豚肉が米国産より大幅な高値になっていることも要因だ。

輸出市場は今後も不確実性が高いが、中国が報復関税を継続して米国産の購入を増やさないとしても、他国からの中国向け豚肉輸出は下半期に大幅に増加する。世界の豚肉市場でアフリカ豚コレラ(ASF)の懸念が強まっていることを考慮すると、輸出需要がカットアウト価格を支えるはずだ。現時点での下半期のカットアウト価格は100ポンド当たり84ドル、前年比14.5%高と予想される。

 

※2019年8月5日 Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

  米国の豚肉(調製品含む)の輸出量推移
  米国の豚肉輸出先の主要国別増減(2019年6月vs2018年6月)
 
輸出動向

上半期の豚肉輸出は2%減、6月は11%増

 
 

USDA公表、USMEF編さんのデータによると、6月の豚肉輸出量は21万2887トン(前年同月比11%増)、輸出額は5億6920万ドル(同12%増)と、いずれも2ケタ台の成長を達成した。この結果、上半期(1〜6月)累計は125万トン(同2%減)、31億4000万ドル(同6%減)となった。

上半期の豚肉輸出額は、一頭当たり換算で50.05ドル(同9%減)。生産量に占める輸出割合は25.8%、正肉単体では22.4%となり、それぞれ1.5ポイント減と1.2ポイント減。

6月のメキシコ向け輸出量は5万9837トン(前年比横ばい)で今年最大を記録。輸出額は1億1900万ドル(同13%増)で2018年4月以来最高。5月20日のメキシコおよびカナダとの鉄鋼・アルミニウム関税に関する合意に伴い、メキシコ向け豚肉製品の大部分に課せられていた20%の報復関税が撤廃され、ほぼ1年ぶりに関税ゼロでの輸出が再開した。

中国では報復関税がいまだ施行されているが、6月の輸出量は4万1704トン(同123%増)と過去3年間で最高を記録。輸出額は8850万ドル(同77%増)。上半期の中国向けは17万7060トン(23%増)、3億5310万ドル(3%増)に達した。

輸出額トップ市場の日本向けは、6月が3万1742トン、金額では1億3150万ドルでともに前年同月比横ばい。上半期累計は19万1281トン(同4%減)、7億7350万ドル(6%減)。うちチルドポークは10万869トン(1%減)、4億8100万ドル(2.5%減)。日本市場では、CPTPPや日欧EPAによって、主要競合国が関税優遇措置を受けており、米日貿易交渉の進展が望まれる。

上半期のコロンビア向けは5万5148トン(同20%増)、1億1880万ドル(同13%増)と伸びを維持。チリとペルーでの成長により南米向けは8万4032トン(同35%増)、2億540万ドル(同34%増)と急増。今年最も好調な市場の一つである豪州向けは5万6338トン(同44%増)、1億5010万ドル(同32%増)。

中央アメリカ向けも4万4614トン(同11%増)、1億680万ドル(12%増)と好調を持続している。

  米国の牛肉(バラエティーミート含む)の月別輸出量の推移
 
 

上半期の牛肉輸出、韓国、台湾が拡大をけん引

 
 

6月の牛肉輸出量は11万8677トン(同3%増)、輸出額は7億2480万ドル(同1%増)。上半期累計は64万8765トン(同2%減)、40億3000万ドル(同横ばい)。上半期の牛肉輸出額は、一頭当たり換算で312.06ドル(同2%減)。生産量に占める輸出割合は14.2%、正肉単体は11.6%。それぞれ0.4ポイントと0.3ポイントの減少。

昨年メキシコを抜いて第2位の輸出先となった韓国向けは、今年も勢いを持続している。上半期累計は12万6879トン(同12%増)、9億2180万ドル(同15%増)。うちチルドビーフは2万6537トン(同7%増)でシェアは61%と前年同期の57%から4ポイント上昇した。

台湾向けも3万1132トン(同16%増)、2億7620万ドル(同11%増)と記録的な増加ペースを保っている。日本市場は関税面で非常に不利な状況にある中でも15万7839トン(同1%減)、10億ドル(同1%減)。日本では豪州産牛肉の輸入も鈍化しているが、カナダ、NZ、メキシコ産はそれぞれ83%、37%、28%増加しており、米国産は関税率が下がればまだ拡大機会があることがうかがえる。

  米国の牛肉(バラエティーミート含む)の月別輸出量の推移
 
USMEFインフォメーション

9〜12月にアメリカン・ビーフ プレゼントキャンペーン

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は「2019年秋冬アメリカン・ビーフキャンペーン」として、秋冬のイベントシーズンに向け、9月1日(日)から12月31日(火)まで4カ月間に渡り、精肉売り場店頭でのアメリカン・ビーフのクローズドプレゼントキャンペーンを実施します。

パッケージにキャンペーンシールが貼られたアメリカン・ビーフが対象のインスタントウィンキャンペーンとなっています。キャンペーンシールをめくって、中にあるQRコードにリンクしている応募サイトに、記載のシリアルナンバーを入力すると、その場で結果がわかります。

キャンペーンの賞品はA賞として、最高級グレード・プライムのアメリカン・ビーフ(サーロインステーキ用)100kgを、毎月山分けし、4カ月間で合計400名に抽選でプレゼント。またB賞としてアメリカン・ビーフのクーラーバッグも抽選で1600名に当たります。

食肉の需要が高まる秋から年末にかけ、交通広告、Webバナー他、様々なメディアを通し、キャンペーンを盛り上げます。キャンペーンシールの発送開始は8月27日。専用のキャンペーン資材申込書にて発注下さい。シールは法律上の規定により、店頭価格はパック当たり300円以上の商品に貼付願います。

本件の問合せはUSMEF・笠谷 tkasatani@usmef.org )まで。

  9〜12月にアメリカン・ビーフ プレゼントキャンペーン
 
 

外食ビジネスウィーク2019に出展(8月27〜29日)
共同出展11社とブランドビーフ・ポークを紹介

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は8月27〜29日の3日間、東京ビッグサイト南ホールで開催される「外食ビジネスウィーク2019」に出展します。共同出展11社とともに「アメリカン・ミート・パビリオン」を設置し、アメリカ産のブランド牛肉・豚肉を紹介、提案します。USMEFブースでは、試食やガイドブックの配布および下期に向けた販促提案も実施します。

共同出展社と主な展示ブランドは以下のとおりです。

◇丸紅/エスフーズ(株):クリークストーン◇日本ハム(株):アンガスバレー、ブラックスター、とうもろこし豚◇ファームランドトレーデイング(株):SRF極黒牛◇日鉄物産(株) :キャプテンビーフ◇伊藤ハム米久ホールディングス(株):ブルーリボンアンガス◇スターゼン(株):5スターリザーブ◇住商フーズ(株):アイオワプレミアム◇プリマハム(株):ダブルアールランチ、和縁牛、Prima Prime Pork◇ハニューフーズ(株):麦そだち四元豚、他◇インターノブ(株):SIG IOWA(氷温熟成黒豚)。

 
 

ヒビヤガーデン2ndでURBAN BBQをアピール

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は8月30日〜9月8日まで東京・日比谷公園広場で開催される「ヒビヤガーデン2019(2nd)」の出店社と協力し、これまでコンセプトの普及推進を図ってきた「URBAN BBQ」をはじめ「アイダホフィンガーステーキ」「プルドポークサンド」をアピールします。

ヒビヤガーデンは「外ビールが、気持ちイイ!」を合言葉に、世界のビールが飲める日本最大級のビアガーデンとして開催されているもの。今年は6月に続き2回目の開催。

USMEFが協力する「URBAN BBQ FROM AMERICA」では、アメリカのビール・BLUE MOONとともにアメリカン・ビーフ、ポークそれぞれのBBQグリルとアイダホフィンガーステーキ、プルドポークサンドが味わえます。BBQメニューはビーフ=サーロイン、ザブトン、LAカルビ、ポーク=ロース、肩ロース、ヒレの中から、好みの部位をオーダーできるほか、すべての部位を盛りあわせたセットなどを提供します。

営業時間は平日16:00 〜 22:30(L.O. 22:00)、土日 11:00 〜 22:30(L.O. 22:00)、最終日 11:00 〜 21:30(L.O. 21:00)。

 
 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 
 

ビーフ・ファクト・シート