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TRADER'S Be & Po NEWS CONTENTS
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 7/7〜11)
豚肉(豚肉市況 7/7〜11)
市況ニュース 生体牛価格、再び100ドル超える
業界ニュース トウモロコシ、来年には1ブッシェル8ドルか
ブラジルのパッカー各社、世界市場拡大を進める
アメリカン・ミート輸出-豚肉再び過去最高、牛肉も2003年以来最高に
ポーク関連ニュース 中国、豚肉増産体制に予算確保
USDA、豚肉生産量・輸出量の予測値を上方修正
イベント情報 USMEF、業界用語翻訳集を制作・配布

読者の皆さまへ-Trader's Be&Po 配信100回目にあたって

「光陰矢の如し」

以前は月刊・季刊でお届けしていたこの業界向けニュースレターが、現在の形で再出発したのは2002年前半のことです。米国の最新情報をより早くお届けするために、隔週での発行に挑戦しました。広範な情報源を毎日チェックすることから始まり、それをまとめきれずにページ数を増やしたい衝動にも駆られたものでした。内容の乏しさや編集の拙さに手厳しいお言葉を頂戴したこともあります。重要なのは、数行で確実に要点を伝えること、そして情報の鮮度が落ちないタイミングでお届けすることだと教えられました。米国でのBSE発生時には、あまりに不完全で扇動的な情報が巷に氾濫したことに対し、報道・情報提供のあり方を業界の方と議論したものです。Trader's Be&Poは今回で100回目の発行となりますが、日本市場の更なる国際化をお手伝いすべく、より新しい情報をより広く収集し、商品同様に情報の重要性を再認識しつつ、チームUSMEFは努力して参ります。

2008年7月22日 米国食肉輸出連合会

米国食肉市場ニュース  
牛肉
牛肉市況
(7月7日〜11日)
週間と畜頭数 :69.4万頭(前年比2.4%増)。 オクラホマシティーにおける去勢牛の体重別100ポンド当たりの価格
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均99.20ドル(前週比1.01ドル安)。 枝肉価格は平均158.20ドル(同1.49ドル安)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは173.55ドル(前週比1.94ドル高)。Y2〜3のセレクトは166.13ドル(同1.10ドル高)。
豚肉 豚肉市況
(7月7日〜11日)
週間と畜頭数 : 215.2万頭(前年比10.3%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で0.75ドル高〜2.00ドル安で推移。
 
 
市況ニュース
生体牛価格、再び100ドル超える
 

生体牛の現金取引価格が、2003年10月以来初めて100ドルを超えた。通常の季節変動とは大きく異なる牛肉卸売価格の上昇につられ、生体牛価格も同様に値を上げ、6月1週時点の価格より100ポンド当たり7〜8ドル上昇した。100ドル弱では出荷可能牛の採算がとれない肥育業者は、生体牛の高値にほっとしている。現在のボックスビーフ価格と記録的に増加したパッカー各社のマージンを考えると、価格が安定するまでの2週間、現金取引価格は更に上がる可能性もある。8月分の先物取引から判断すると104ドルもあり得るが、夏の暑さ、小売価格の高値、控えめなビーフの販促活動といった背景から、再度反発する前に若干の値下がりも見込まれる。

※2008年7月7日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
トウモロコシ、来年には1ブッシェル8ドルか
 

米国農務省(USDA)は「今年のトウモロコシ収穫高は予想より多い」と予測しているが、現状から判断すると、来年早々には1ブッシェル8ドルになりそうだ。USDAは6月30日に作付面積を8,730万エーカー(3月予測8,600万エーカー)と設定し、予想収穫面積は7,890万エーカーに下げた。これを受けてトウモロコシ先物市場は下落したが、7月2日には値を戻した。

多くのアナリストが「USDAは非作付面積の分を十分考慮していない」と指摘している。同省の8月度報告書では、作付面積は100〜200万エーカーの削減、収穫面積はさらに削減されるだろう。トウモロコシ収穫への被害の程度は、秋の収穫時までは把握できない。「生育環境の好条件が揃った場合」には1エーカー当たり143ブッシェル、収穫高111億ブッシェルと推定している。7月2日の先物相場は1日当たりの上限値まで上昇し、今年12月分契約は7.804ドル、来年3月分契約の終値は7.976ドルだった。

※2008年7月7日 Cattle Buyers Weekly
ブラジルのパッカー各社、世界市場拡大を進める
 

ブラジル2位のパッカー、マルフリッグ社は、大手食肉会社と連携して、世界各地で市場拡大を進めている。同社は、OSIグループのブラジルとヨーロッパの事業を総額9億ドル(現金と株式)で買収する取引に合意している。これによりマルフリッグ社の売り上げ規模は倍増し、世界トップ5社のランク入りを果たした。OSIの買収で、ブラジル、英国、フランス、オランダにある加工肉・鶏肉生産工場が傘下に入る。また大手ハンバーガーチェーン、マクドナルドのブラジルとヨーロッパ一部地域における主力ビーフ・サプライヤーとなる。OSI(本社米国イリノイ州)は、米国内でもマクドナルドにビーフを供給する3社のうちの1社で、世界の他市場でもビーフ及びその他アイテムを納入している。

マルフリッグ社のような急成長は、ブラジルの食肉事業では珍しくない。同社の2007年度純売上高のうち、牛肉部門は78%、全輸出事業は56%を占めた。

※2008年7月7日 Cattle Buyers Weekly
アメリカン・ミート輸出-豚肉再び過去最高、牛肉も2003年以来最高に
 

米国産豚肉・牛肉輸出の好調が続いている。5月は豚肉が再び過去最高の輸出量を記録し、牛肉も2003年12月以来最高の輸出量だった。好調の要因について米国食肉輸出連合(USMEF)は「世界的な食肉供給量の不足、米国内の記録的な豚肉生産量、ドル安で、多くの海外市場で優位にあるため」と説明している。

各国で豚肉が減産する中、米国産豚肉に割安感が出ている。昨年第4四半期からは中国/香港が豚肉輸出の主要市場として浮上している。ロシアは生産量は増加しているが、国内生産だけでは国内需要の伸びに対応できていない。

【豚肉】

5月(月間新記録)は輸出量19万6,118トン(前年比95%増)、輸出額約4億5,200万ドル。

1〜5月は輸出量82万5,800トン(前年比60%増)、輸出額約18億6,000万ドル(前年比51%増)。

5月の対日輸出は3月に次いで4万トンを超え、1〜5月は輸出量18万4,962トン(前年比19%増)、輸出額約5億9,200万ドル(前年比22%増)で、日本はこれまでと変わらず輸出額ベースでNo.1市場になっている。

【牛肉】

5月は輸出量8万3,761トン(2003年5月実績の78%)、輸出額約3億900万ドル(同97%)。

1〜5月は輸出量35万5,982トン(前年比29%増)、輸出額約12億5,000万ドル(前年比39%増)。

1〜5月の対日輸出量は2万4,193トン(前年比58%増)、輸出額約1億2,520万ドル(前年比53%増)。

*輸出量はいずれもバラエティーミートを含む

※2008年7月14日 USMEFニュース
ポーク関連ニュース
中国、豚肉増産体制に予算確保
 

中国は国家予算28億元(約4億2,000万ドル)を投じて、成豚増産の支援計画を予定している。飼育牧場や標準的な大規模養豚場を建て、豚肉生産の促進と市場供給の確保を目指す。国家発展改革委員会(NDRC)は今年に入り、畜産場の建設に既に累積で56億元(約8億4,000万ドル)を充てている。さらに、積雪や地震で大きな被害を受けた飼育施設がある地域の救済にも予算を増額する予定だ。今年第1四半期の大雪で推定7,000万頭の家畜や家禽が、マグニチュード8.0を記録した四川省大地震では300万頭を越える豚が犠牲になった。

※2008年7月14日 Meatingplace.com
USDA、豚肉生産量・輸出量の予測値を上方修正
 

USDAは、最新の世界農業需給予測レポートで、2008年と2009年の豚肉生産量・輸出量の予測値を引き上げた。生産者は今年後半の出産を昨年より少なめに抑える意向だが、1分娩当たりの子豚数が多く、2009年前半の処理頭数は1ヵ月前の予測値より多くなるだろう。生産量は、2008年度を235億ポンド(+9,500万ポンド)に、2009年度を227億ポンド(+5,500万ポンド)に修正。一方輸出量は、2008年度を45億6,000万ポンド(+2億9,000万ポンド)に、2009年度を41億4,000万ポンド(+1億5,000万ポンド)に修正した。2009年前半は出産件数の減少が続くと思われるので、後半の処理頭数も減少する見込みだ。また飼料コスト上昇の影響で生産者が成豚の出荷を早めるため、枝肉重量は軽くなるだろう。

※2008年7月14日 Meatingplace.com
 
イベント情報

●USMEF、業界用語翻訳集を制作・配布

米国食肉輸出連合会(USMEF)では、Trader's Be&Po 配信100回を記念し、読者の皆様への日ごろの感謝を込め、ビジネスシーンで役立つ「業界用語翻訳集」を制作いたしました。「牛肉」「豚肉」「安全性・疫病」「機関・団体関連」「その他」のカテゴリーに分け、見やすく探しやすくなっております。

 

下記の弊連合会HPからダウンロードし、是非ご活用ください。

URL : http://www.americanmeat.jp/publications/pdf/glossary.pdf

米国食肉輸出連合会:〒107-0052 東京都港区赤坂1-6-19 KY溜池ビル5F Tel.03-3584-3911 Fax.03-3587-0078 URL http://www.americanmeat.jp