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TRADER'S Be & Po NEWS CONTENTS
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 5/26〜30)
豚肉(豚肉市況 5/26〜30)
市況ニュース 牛肉減産傾向へ
業界ニュース トウモロコシの出芽、大幅に遅れ
食肉生産量が過去最高に - 4月度
USDA、ブラジルの生鮮牛肉・豚肉の輸入を検討
韓国、難航する米国産牛肉輸入
ポーク関連ニュース 米国対デンマーク、豚肉輸出で争う
セーフティ関連ニュース 原産地表示義務化へ
EU、成長ホルモン禁止却下のWTO裁定に対し上訴
米国食肉市場ニュース  
牛肉
牛肉市況
(5月26日〜30日)
週間と畜頭数 :62.5万頭(前年比2.5%増)。 オクラホマシティーにおける去勢牛の体重別100ポンド当たりの価格
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均93.50ドル(前週比8.90ドル安)。枝肉価格は平均148.60ドル(同0.10ドル安)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは155.35ドル(前週比1.24ドル安)。Y2〜3のセレクトは152.30ドル(同0.77ドル安)。
豚肉 豚肉市況
(5月26日〜30日)
週間と畜頭数 : 182.8万頭(前年比6.2%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で2.00ドル〜3.50ドル安で推移。
 
 
市況ニュース
牛肉減産傾向へ
 

週間牛肉生産量がピークに達して、今後は年末まで下降が続きそうだ。この先出荷可能牛が不足し始め、夏後半にはもっとも厳しい状況が予想されるからだ。6月中に2〜3週は処理頭数が70万頭を越える可能性もあるが、平均では5月を下回るだろう。生体牛の供給不足という予測を受けて、8月分の生体牛先物相場は101ドル前後まで上昇した。そのためパッカー各社は4月よりも高値で先売りを募っているが、反応が鈍いため今後スポット市場にまわる牛肉が増加し、価格の動きが激しくなるだろう。それに対し、5月中のボックスビーフ、チョイス・セレクト価格の動きは極めて小幅で安定していた。

供給過剰で、小売業者にディスカウント価格で製品を販売することを強いられている大手パッカー各社は、マージンへの影響を少なくするため、処理頭数を削減して需給バランスを保っている。それでも4月に予約した安値の製品はもう売り尽くしていて、各社が引き続き処理頭数を抑えて生産過剰が解消し、価格は上昇するとアナリスト達は予測している。

※2008年5月30日 Meatingplace.com & 2008年6月2日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
トウモロコシの出芽、大幅に遅れ
 

今年収穫分の植え付けは既に完了している模様だが、出芽は昨年より大幅に遅れている。最新の米国農務省(USDA)週間作物発育レポートによると、6月1日までに、作付け分の74%が出芽しているが、昨年同期の99%、過去5年間平均の98%よりかなり低い。全体の約3分の1で発芽時期が遅れており、収穫量に大きな影響が出る地域もありそうだ。トウモロコシ価格は今年後半に1ブッシェル7ドルに達する可能性が高く、トウモロコシ中心の餌を使う畜産業者にとっては大打撃だ。畜産・パッカー業界がトウモロコシの値上がり分を転嫁すると、食品価格は急騰するだろう。

一方、大豆の6月上旬時点での作付け済み面積は計画の69%(昨年は86%、過去5年間平均は81%)、出芽率はわずか32%(昨年は64%、過去5年間平均は55%)で、過去の実績を下回っている。

こうした状況をふまえUSDAは、保全回復プログラム(CRP)指定地2,400万エーカーを干し草用に開放する計画を発表したが、アナリスト達は、実際に活用できる土地は20〜40%で、しかも干し草の栄養価・熱量はトウモロコシの半分にすぎないため、200〜300万ブッシェル分の節約にしかないとし、トウモロコシ価格高騰を抑える効果はないと述べている。

※2008年6月2日 Cattle Buyers Weekly & 2008年6月3日 Meatingplace.com
食肉生産量が過去最高に - 4月度
 

USDA家畜処理月間報告書によると、米国の食肉生産量は、4月度に過去最高の43億ポンドに達した(前年比14%増)。そのうち牛肉は12%増の22億5,000万ポンド、豚肉は18%増の20億200万ポンドだった。1〜4月期の食肉生産量は8%増の168億ポンドだった。

※2008年5月26日 Meatingplace.com
USDA、ブラジルの生鮮牛肉・豚肉の輸入を検討
 

USDAは6月上旬にブラジル・サンタカタリーナ州を訪問し、生鮮牛肉・豚肉の生産状況を視察する。これは先頃行われた、生鮮牛肉の対米輸出を希望するブラジルと、肉牛と牛肉製品の対ブラジル輸出を希望する米国との話し合いを受けたもの。両国とも国際獣疫事務局(OIE)から「BSEリスク管理国」に認定されている。

※2008年5月29日 Meatingplace.com
韓国、難航する米国産牛肉輸入
 

韓国政府は、4月に米国産牛肉の段階的輸入制限撤廃で米国と合意しているが、国民の批判が強まり検疫再開を延期した。野党3党も国民の健康を理由に、裁定が下るまで輸入を差し止める仮処分訴訟を憲法裁判所に起こした。韓国政府は月齢制限撤廃の見直しを求めて米国に再交渉を要請しているが、めどが立っていない。当初の合意内容では5月15日に輸入再開が予定されていた。

※2008年6月2日 Meatingplace.com
ポーク関連ニュース
米国対デンマーク、豚肉輸出で争う
 

今年の豚肉貿易は、世界全体では横這いが予想されている。しかし共に極東とロシアを主力市場とする、最大の豚肉輸出国の米国とデンマークでは、生産量は増加している。最終的にはドル安に乗じて米国が市場の大半を獲得するのか、もしくはユーロ高にも関わらずデンマークの輸出相手国が支持を続けるかが注目される。

  デンマーク豚肉主要輸出先
 

2007年のデンマークの豚肉輸出量は2006年実績の186万4,600トンを上回り、上質カットの落ち込みもないと見られる。しかし米国、カナダ、ブラジルとの競争激化で、2008年の状況は未知数だ。USDAは最新の報告書で、「今年の世界全体の予想豚肉生産量は1%減の約9,300万トン、米国の輸出量は初めてEUを抜いて140万トンに達するが、貿易は停滞に向かう」と警告している。一番の要因はドル安とユーロ高とみられる。

※MEAT 2008年 Vol.18 No.4
セーフティ関連ニュース
原産地表示義務化へ
 

米国議会では6月末に大部分の農業法案が可決し、いよいよ原産地表示が義務化される見込みだ。米国の牛肉業界では、義務化によって米国消費者がメキシコ産牛肉を敬遠し、それに対しメキシコが報復する可能性を心配する向きもある。現在メキシコは年間約120万頭の肥育牛を米国に輸出する一方で、米国産牛肉の最大輸入国でもある。輸出用の冷蔵コンテナが不足している現在、陸路で輸送できるメキシコの市場としての重要性は更に高まっている。

※2008年 Meatingplace.com
EU、成長ホルモン禁止却下のWTO裁定に対し上訴
 

EUは5月29日、成長ホルモンを含んだ米国・カナダ産牛肉の禁輸措置を却下したWTOの裁定に対し上訴した。WTOは「EUの禁輸の論理的根拠は科学的証拠による裏付けがない」という判断を下している。

※2008年5月30日 Meatingplace.com
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