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TRADER'S Be & Po NEWS CONTENTS
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 4/14〜18)
豚肉(豚肉市況 4/14〜18)
市況ニュース フィードロット、赤字でも肉牛導入
業界ニュース 韓国、米国産牛肉の輸入規制改定を発表
好調続く米国産豚肉・牛肉輸出
トレンドニュース 機能性食品利用のトレンド
米国食肉市場ニュース  
牛肉
牛肉市況
(4月14日〜18日)
週間と畜頭数 :67.6万頭(前年比3.7%増)。 オクラホマシティーにおける去勢牛の体重別100ポンド当たりの価格
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均89.80ドル(前週比3.20ドル高)。枝肉価格は平均143.92ドル(同4.92ドル高)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは151.07ドル(前週比7.87ドル高)。Y2〜3のセレクトは148.81ドル(同6.76ドル高)。
 
 
豚肉 豚肉市況
(4月14日〜18日)
週間と畜頭数 : 232.2万頭(前年比16.7%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で5.00ドル〜9.00ドル高で推移。
 
※2008年4月18日 Hog Outlook (Glenn Grimes & Ron Plain)
市況ニュース
フィードロット、赤字でも肉牛導入
 

各地のフィードロットは、現在出荷している肉牛で大幅な赤字を出している。そのため飼育頭数1,000頭数以上のフィードロットの3月度導入頭数は前年より7〜10%減少した。昨年秋に前年を上回る肉牛を導入したことも影響して、今後確定する4月1日現在のフィードロット内頭数は過去最高になる可能性もあるため、初期の供給量は年間のこの時期としては多くなっている。

また枝肉重量やチョイス等級の割合が多いため、もっと積極的に出荷する必要がある。しかし肥育業者が1頭当たり150〜200ドルの赤字を抱える一方で、パッカーは一定数の肉牛しか必要としないため、それも難しい。また先物契約のプレミアム価格も変動がないため、初期供給量の消化や先取りの予約にはつながっていない。

4月3週の生体牛先物相場は、牛肉市場や商品ファンドの動きをにらんで横這い、急落、回復と動いたが、アナリスト予測はサザン・プレーンズ(オクラホマ南部〜テキサス北部)で87ドルだった。ボックスビーフ価格は一部低迷したカットもあったが、特にスポット市場の活発な取引があり、バーベキューの季節を控えて、久し振りに好転した。

※2008年4月14日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
韓国、米国産牛肉の輸入規制改定を発表
 

米韓自由貿易協定(KORUS・FTA)の前提条件とされていた、米国産牛肉の韓国輸入交渉が妥結した。早ければ5月中旬から輸入が再開される。

新たな輸入衛生条件は国際獣疫事務局(OIE)の指針に沿ったもので、規制は段階的に改定されることになる。最初は生後30ヵ月齢未満の牛由来のボーンイン、ボーンレス、バラエティーミートの輸入が認められる。その後、米国が動物飼料措置の強化を交付した場合は月齢制限が撤廃される。ただしOIE規格では安全とされる特定部位(SRM)などは輸入品目から外される。

【今後の見通し】

輸入再開により、特にこれまで韓国が輸入していた上位2カットであるショートリブとチャックロールなどの値上がりが予想される。輸入全体のうち、ショートリブは40%、チャックロールは15%、リブフィンガーは9%を占めていた。既に牛肉が供給不足の上に韓国の需要が加わると、牛肉全体の値上がりの可能性も考えられる。

今回の妥結は、米ドル安、米国ミートの生産過剰、韓国市場の高い牛肉需要は勿論、出荷可能牛が増える夏に向かう、絶好のタイミングといえる。米国食肉輸出連合会(USMEF)は、今年5〜12月の韓国向け牛肉輸出は8万トンと予測している。これは2003年実績の5〜6割に相当する。全面的に解禁すると、通年ベースのビーフ・ビーフバラエティーミート輸出量は24万6,595トン、輸出金額8億1,500万ドルとなり、3番目に大きな米国産牛肉輸出先に復帰する数字だ。

また牛肉禁輸の間、主要蛋白源であった豚肉の主役交代や、マーケットシェア7割を占めていたオーストラリア産に対し、グレインフェッドのショートリブを大量に提供できる米国の供給能力の優位性も期待される。

※2008年4月18日 Meatingplace.com & 2008年4月21日 Cattle Buyers Weekly
好調続く米国産豚肉・牛肉輸出
 

米国農務省(USDA)発表のデータ[米国食肉輸出連合会(USMEF)まとめ]によると、今年1〜2月、豚肉業界は好調が続く輸出に支えられ、また牛肉輸出も堅実に前年を上回る利益を上げている。USMEFは「今後も輸出市場が米国食肉業界の成長の原動力となるだろう。米ドル安、価格の優位性、競合の生産量低下があいまって、世界各地での継続的な伸びを後押ししている」と述べている。

2月の豚肉輸出(バラエティーミート含む)は1月を6%上回り5ヵ月連続で記録を更新し、前年比では55%も伸びた。豚肉生産量は前年より12%増加して、上昇が続く生産コストをカバーするための値上げができない。仮に輸出なしで今の生産ペースが続くと、さらに1日6万頭を国内で消化する必要があり、大幅な値下がりになる。今年1〜2月で豚肉輸出量は41%増加して30万4,651トン、輸出額は6億8,500万ドルだった。

一方牛肉のマッスルカットは前年比36%増加して7万6,445トン、バラエティーミートは17%増加して5万3,529トンで、合わせて前年比40%増加して12万9,974トン、4億4,200万ドルだった。

輸出の好調が続く一方で、豚飼育の赤字は過去最高レベルに迫っている。3月の飼育コストは54.19ドル(100ポンド当たり)で成豚価格40.62ドル(同)を上回り、一頭当たり39.49ドルの赤字を出した。秋には60ドルに達する可能性を示唆するエコノミストもいる。

※2008年4月11日 Meatpoultry.com & 2008年4月18日 Meatingplace.com
トレンドニュース
機能性食品利用のトレンド
 

米国では肥満の蔓延や医療費の高騰を背景に、食生活の補強に機能性食品の利用が広がっている。食品マーケティング協会(FMI)の調査で、予防を心がけた食生活を送る(69%)、既にある健康障害の治療に食品を利用(27%)、健康障害発生のリスク軽減に努力(36%)、医者の助言に従う(30%)もしくは自己対応(25%)-という結果が出ている。食品トレンド・市場予測会社のスローン・トレンド&ソルーションズ社は、以下の機能性食品の利用傾向トップ10を挙げている:

1.健康的な家庭生活
ヘルシーな食生活を心がける(57%)
脳や目によいDHAや消化を助けるプロバイオティクスの摂取。
2.スーパーフード *
最近になってスーパーフードの健康効果が科学的に実証され、人工的な栄養素添加ではなく、食べ物丸ごとの栄養分に注目する傾向が生まれた。例えばブラッドオレンジ、クコの実、マンゴスチン、ひよこ豆など。
*抗酸化物質やフィトケミカル(植物栄養素)が豊富に含まれ、生活習慣病の予防や免疫力の向上など、健康に関する効能が期待できる食べ物の総称
3.あっさりした満足感のある食品
2010年までに690億ドル規模に成長すると予想されるダイエット市場は、単なる減量から製品少量化、特定食品の制限、ローファットで満腹効果のある製品摂取による体重管理へとシフト。満腹効果、満足感のある製品に人気。
4.団塊世代向け食品
今後10年間に3,100万人が65才になり、団塊世代7.600万人の最年長組が60代に突入する。健康障害に特化した食品の需要が急増。高コレストロール、高血圧、骨粗鬆症、糖尿病に対応・治療する機能性食品のニーズ。
5.健康を意識した製品選択
栄養強化食品・飲料が当たり前になる。普段の食事でビタミンA/B/C/E、カルシウム、食物繊維、酸化防止剤、オメガ3・DHA・魚油、カリウム、鉄分、葉酸の摂取に努める。
6.グリーンライフ
より簡素で自然な食生活を目指し、時間と予算に余裕があれば、原材料があれこれ入っていない、産地に近い新鮮な食品を求める。2007年に13%増加したオーガニック食品の売り上げは、2018年まで2桁成長の予想。
7.スマートスナック(賢いスナック)
栄養分が高いもの(66%)、低カロリー(63%)、100カロリーパック(25%)を探す。ここ2〜3年でヘルシースナックVS従来型スナックの売上比は3:1と前者が優勢。
8.食品アレルギー
自分や子供が食品アレルギーや過敏症に悩むと感じる大人が増加し、それに対応した市場が潤う。7,000万人が消化器系の病気を抱え、食物繊維強化で無グルテンの食品の増加を期待。
9.忙しい毎日のエネルギー補給
食生活を見直す理由のトップはエネルギー。活力増進(55%)、スタミナ・耐力増強(48%)や目覚めを助ける(46%)ためなどに必要。
10.簡便な製品の普及
手軽に買えるコンビニが原動力。さらに売り上げアップの新企画を導入中。
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