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Volume 071 Apr 16 2007
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BSE関連ニュース
米韓、FTA交渉妥結
 

米国と韓国の自由貿易協定(FTA)は、約10ヵ月続いた交渉を経て、4月2日、ブッシュ大統領の貿易促進・早期一括審議権限の期限直前に合意に達した。牛肉貿易にかかる約40%の関税を15年かけて撤廃するが、禁輸措置については対応していない。そのため、米国産牛肉輸出のアクセス拡大につながっていないとして、全米肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)、米国食肉協会(AMI)等、業界関係者が不満を表明している。また両国とも議会には批判的な意見も多く、批准までには曲折も予想される。

「極めて重要な牛肉貿易の政策決定は、科学的根拠による国際的基準に基づいて行う」という盧武鉉大統領の態度表明に期待しつつ、今後の全面解禁が待たれる。

日本市場については、ジョハンズ米国農務省(USDA)長官が、国際獣疫事務局(OIE)が米国を“管理されたリスク国”と正式認定後には、早急に輸入制限を緩和するよう求めている。ブッシュ大統領も、安倍総理大臣の訪米時に牛肉問題を話し合う意向を表明している。それに対し日本の農水省は、「現行の輸入制限解除の可否は、米国からの重圧ではなく、正確な科学的データに基づいて判断すべきだ」と述べている。

※2007年3月29、30日、4月2、3日 Meatingplace.com & 2007年4月3日 USMEFニュース
米裁判所、クリークストーン社のBSE自主検査を支持
 

全頭自主検査の許可を求めて、昨年3月にUSDAを提訴していたクリークストーン社に対し、ワシントンDC連邦地方裁判所は3月29日、「連邦政府には自主検査を規制する法的権限はない」として、同社の訴えを認めた。しかし裁定の発効を6月1日まで延期して、USDAに控訴するかどうかを検討する時間を与えた。同社は、BSE専門家の助言を受けて、最新式のラボも完成しており、現在は検査のプロトコル(手順・ルール)の作成を進めている。「カンザス州アーカンザスシティー工場で実施する迅速テストは、5時間後に結果が出る」と話している。USDA側は現在地裁の決定を検討している。

提訴でクリークストーン社は「自主検査は、自社の牛肉の安全性を示し、市場のアクセスを確保するため」と主張。一方、USDA側は「BSE検査は家畜の保健政策で、販売のための手段ではない。民間検査が普及すると、偽陽性が出て、業界への悪影響やパッカーの検査コスト負担にもつながる」と反対していた。昨年11月の時点で、クリークストーン社は「BSEの影響で収益が約35%減少した。失った需要回復のため、年間検査費用で600万ドル(1頭当たり23ドル)を投じる用意がある」と述べていた。

※2007年4月2日 Cattle Buyers Weekly & 2007年3月30、 4月3日 Meatingplace.com
米国食肉市場ニュース
〜牛肉〜
牛肉市況(3月26日〜3月30日)
週間と畜頭数 :62.0万頭(前年比1.1%増)。
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり) :主要5市場では平均95.75ドル(前週比2.35ドル安)。
枝肉価格は平均154.50ドル(同3.00ドル安)。
牛肉価格 :歩留まり等級3(YG3)のチョイスは151.67ドル(前週比6.46ドル安)。Y2〜3のセレクトは147.83ドル(同5.67ドル安)。
〜豚肉〜
豚肉市況(3月26日〜3月30日)
週間と畜頭数:209.7万頭(前年比5.7%増)。
肉豚の現金取引価格:前週比で横這いから0.75ドル高で推移。
成豚の重量別取引価格:40〜50ポンドは105.50ドル、50〜60ポンドは101.00〜110.00ドルで取引された。
市況ニュース
トウモロコシ先物相場下がる
 

「2007年度のトウモロコシ播種量は、過去63年間で最多」というUSDAの発表を受けて、トウモロコシの先物相場(5月分納入分)は3月30日、シカゴ商品取引所では3.745ドルで取引され、5%以上値下がりした。播種面積は、アナリスト予測では8,800万エーカーだったが、USDAの農場主対象調査では9,045万エーカーで、125億ブッシェルの収穫高になる。実際には天候等に左右されるが、仮に全量収穫されたとしても、2007〜2008年期の需要を満たすことはできず、関係者はこれまでにない高値が続くと予想している。

※2007年4月2日 Meatingplace.com
生体牛価格、下降傾向
 

生体牛価格がまた値下がりしている。肥育業者は、この先2週間の値下がりやボックスビーフ価格の急落などに関心を払いつつ、現金取引価格と先物相場のどちらが有利かを判断している。また彼らには飼育にコストがかかる肉牛を売りさばき、新しい牛と入れ替えたいという思いもある。3月5週火曜の生体牛平均価格は、カンザス、テキサスとも96.00ドルで、活発な取引があった前週金曜より1ドル安だった。水曜には更に0.8〜1ドル下がり各々95.20ドル、95.00ドルとなり、ネブラスカも1ドル安の96.86ドルとなった。木曜は、カンザス、テキサスは95.00ドル、ネブラスカは96.00ドルで取引された。

※2007年4月2日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
米韓FTA合意内容(要旨)
 
【関税】 商品に対する関税の約94%はFTA発効後3年以内に、全貿易品の関税は長期間にわたり撤廃。(米韓)
【自動車】 排気量3.000cc未満の乗用車並びに部品の関税は即時、3.000cc以上は3年以内に撤廃。(米)
現在一律5%の自動車取得税を含む税制改正。(韓)
【韓国産認定】 朝鮮半島・域外加工地域委員会」を設け、北朝鮮内(開成工業団地)で韓国企業が生産する製品の「韓国産認定」を協議。(米韓)
【繊維】 繊維・衣料の輸入額の61%の関税を即時撤廃し、韓国の主力繊維輸出品を原産地規制から除外。(米)
【農産物】 コメは除外。(米韓)
オレンジ/豆類/粉乳/その他輸入農産物の関税、豚肉/その他農産物のセーフガード措置と関税割当は現状維持。(韓)
【サービス】 教育/医療等の公共サービスは保留。会計/司法/放送は段階的開放を促進。一定枠国産映画上映義務は現状維持。(韓)
【知的財産】 著作権保護期間を現行50年から70年に延長。(米韓)
【金融】 経済危機の際、一時的な外貨流出緊急措置を導入。(米韓)
【医薬品】 米国の新薬の最低価格の保証なし。国内医薬品会社のコピー薬品販売申請で特許権侵害を審査。(韓)
【その他】 貿易紛争調停機関設立。(米韓)
衛生植物検疫に対処する機関設立。(米韓)
技術障壁規定策定にあたり、相手国参加を許可。(米韓)
外国人投資家の韓国大手通信会社持ち株比率は49%以下。(韓)
各種労働法の改善と徹底。(米韓)
高度の環境保護に努力。(米韓)
※2007年4月3日 USMEFニュース
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