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Volume 052 May 15, 2006
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「Be&Po」とは、Beef(牛肉)とPork(豚肉)を合わせた言葉で、アメリカン・ミートがもたらす豊かな食の世界を表現しています。
BSE関連ニュース
米国牛肉業界−BSEの影響長引く

牛肉加工業者は赤字、生産業者は肥育牛の低値と、予想以上にBSEの影響が続いている。またカナダや日本でもBSE感染牛が発見されたことで、米国とカナダ、米国と主要アジアの貿易正常化が難航している。長年順調な業績を上げてきたタイソン社も赤字になる可能性が出てきた。日本や韓国の輸入再開も遅れており、また再開されてもプロトコル(手順・規則)が厳しく、2006年度のアジア向け出荷量は年初の予想を下回る模様だ。

CBW(Cattle Buyers Weekly)の試算では、これまでに牛肉業界と米国経済が被った損失は100億ドル近くになる。これには主要市場の禁輸措置(1頭当たり約80ドルの赤字)、処理工場の稼働率低下、工場閉鎖による地域経済への影響も含まれる。CBWのデータによると、米国の牛肉加工業界は8割しか稼働しておらず、その結果、肥育牛の処理・加工コストが1頭当たり少なくとも25ドル上昇し、パッカーの経営を悪化させている。

※2006年4月24日 Cattle Buyers Weekly
米国産牛肉輸入:中国は条件付き再開へ、韓国は専門家を米国に派遣

中国政府は、専門家によるプロトコルの最終決定を条件に、米国産牛肉の輸入再開に合意した。恒例の第17回米中合同商業貿易委員会で下された再開の決定を受けて、米国農務省(USDA)のジョハンズ農務長官は「時間をかけて専門的に検討し、科学的にも米国産牛肉の安全性と米国のセーフガードの効果が実証された成果」と述べ、年内の輸入再開を予測している。2003年度には1億ドル相当の米国産牛肉が中国に輸出されている。

一方韓国は、家畜保健の専門家を米国に派遣し、BSE感染牛の年齢確認作業を行っている。韓国農務省は、「米国側から送られた対象牛の歯列の写真から、1998年の飼料規制施行前に生まれたものとわかるが、絶対的な確証を得るため調査チームを派遣した」と述べている。一次派遣団の報告を受けて、5月上旬に第二次派遣団が渡米し、韓国向け輸出認証を申請した33ヵ所の処理施設を視察する予定。視察チームの報告が良好であれば、6月上旬までには輸入が再開されると思われる。

※2006年4月17日 Cattle Buyers Weekly & 2006年4月13、20日 Meatingplace.com
米国食肉市場ニュース
牛肉市況(4月17日〜21日)
週間と畜頭数 :62.1万頭(前年比3.5%増)。
肥育牛の取引価格 (100ポンド[約45kg]当たり) :主要5市場では平均83.20ドル(前週比0.90ドル安)。
枝肉価格は平均132.80ドル(同0.20ドル安) 。
牛肉価格 :歩留まり等級3(YG3)のチョイスは142.95ドル(前週比1.69ドル高)。Y2〜3のセレクトは128.49ドル(同0.01ドル安)。
〜豚肉〜豚肉市況(6月6日〜10日)
豚肉市況(4月17日〜21日)
週間と畜頭数 :192.5万頭(前年比2.2%減)
肉豚の現金取引価格 : 前週比で5.50〜6.75ドル高で推移。
 
市況ニュース
フィードロット内頭数(4月1日現在)、前年比9%の増加

米国農務省農業統計局(NASS)は、今年4月1日現在の飼育頭数1,000頭数以上のフィードロット内頭数合計が1,180万頭に達したと発表した。これは前年比9%の増加で、統計集計を始めた1996年以来、4月1日現在としては最高の数字になる。3月中の導入頭数は前年比5%増の184万頭だった。

※2006年4月25日 Meatnews.com
3月度食肉生産量、過去最高に

NASSによると、3月の米国の食肉生産量は41億1,000万ポンドに達した。これは3月としては過去最高の数字で前年比6%の伸びになる。

このうち牛肉生産量は前年比8%アップの22億1,000万ポンド、処理頭数は前年比5%増の285万頭、生体牛の平均重量は前年より36ポンド増えて1,273ポンドだった。豚肉生産量は前年比4%アップの18億7,000万ポンド、処理頭数は前年比3%増の923万頭、生豚の平均重量は前年より1ポンド増えて272ポンドだった。

また食肉生産量は1〜3月期でも前年比5%増の115億ポンドだった。

※2006年4月24日 Meatnews.com
豚肉輸出は追加利益が2億7,000万ドル(2004年度)

米国食肉輸出連合会(USMEF)の調査によると、2004年度の豚肉輸出で、国内販売と比較して2億7,000万ドルの追加利益が出た。特にベリー、ロイン、バット、テンダーロイン、ピクニック、ハムで高くなっている。豚1頭当たりでは国内販売比で22.64ドルの利益が出ている。(ポーク製品輸出の55%の実額をベースに総額を計算した場合)

※2006年4月20日 MEF デンバー
業界ニュース
米国、カナダから輸入した豚肉の日本向け輸出が可能に

輸出にあたっては以下の要件を満たすことが求められる:

  • 豚の処理・加工は、日本の「食品衛生法」と「と畜場法」に相当するカナダの畜肉検査要件に従って行う。
  • 輸出業者は、米国農務省食品安全検査局(FSIS)に提出する輸出申請書の備考欄に、カナダの処理施設の社名、所在地、公認番号、処理または加工日を記載する。
  • FSIS証明書に上記情報を入れるために、カナダ食品検査庁(CFIA)発行の証明書の写しを提出する。
  • 日本の通関手続き地で、CFIA証明書を提示する。
 カナダ以外の国から輸入した豚肉については、今回は日本向け輸出の対象外とされる。
※2006年4月29日 USMEFニュースリリース
ウエスタン・グラスランズ社が事業拡大へ

同社は、米国内最大のグラスフェッド(牧草飼育)アンガス種牛肉の生産者で、より多くの牧場からの供給を望んでいる。現在販売しているウエスタン・グラスフェッドビーフは、取引のある43ヵ所の牧場(カリフォルニア、オレゴン、ワシントン州)で飼育されているブラック・レッドアンガス牛から生産しているが、同社はその飼育と長期取引に対し、牧場経営者にプレミアム(報奨金/割増金)を支給している。昨年の生産頭数は3,875頭で、今年は7,610頭(うち830頭はオーガニック)を見込んでいる。5月上旬開催のフードマーケティング協会(FMI)のフードショーで、新しいユニークなネーミングとブランドIDを発表する予定。 同社のオーガニック・ナチュラルビーフは上記3つの州の一般食料品店とホールフーズマーケット、米国西部のトレーダージョー188店で販売しており、一部のサンフランシスコの有名レストランでもメニューに載っている。

※2006年4月24日 Cattle Buyers Weekly
MEFニュース
アメリカン・ポークの広告について:アンケート結果

2006年4月28日に読売新聞と産経新聞の夕刊にアメリカン・ポークの広告を掲載いたしました。アメリカン・ポークの広告に関して読売新聞社が行った調査結果から特に目立った結果が出たものに関して抜粋いたしました。
サンプル数220(男性48.2%:女性51.8%)

広告注目率 : 確かに見た50.5%、見たような気がする31.4%と合計すると81.9%と高い注目率であった。中でも確かに見たと答え人は、40代の女性で59.1%、50代女性で65.5%、60代女性で86.4%とかなり高い数字となった。
広告の印象度: とても印象に残る21.8%、まあ印象に残る55.9%と合計すると77.7%と高い数字となった。とても印象に残ると答えた人は、20代女性で35.3%、60代女性で41.7%と高くなっている。
広告の好感度: とても好感が持てる14.1%、まあ好感が持てる65.9%と合計すると80%と好感度も高い数字となった。とても好感が持てると答えた人は、30代の男性で20%、60代の女性で20.8%と高くなっている。
Impressions
−第17回−
命の重さ

十年近く前、ある地域の消費者団体・一般消費者を対象にした食の安全性についての話し合いに参加する機会があった。満席になった会場で、参加者からの質問に業界関係者と専門家が答えるタウンホール形式の話し合いだった。当時BSEは知られておらず、質疑の大半を占めたのはO-157問題だった。その際、危険性への恐怖と早急な防止対応策が、どれほど参加者から指摘されたことか。これはえらいことになる、と感じた。

現在でも毎年O-157で入院、あるいは命を落とされる方がいる。危険性はまだあるのだ。だがマスコミや消費者団体はどうしているのだろう。ニュース価値がなくなれば騒がないのだろうか。当時人命に関わる問題とされたものが、今は見向きもされない。人の命とはそれほど軽いものなのだろうか。(差無)

 
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