BSE対策に関するFAQ

  1. Q. BSEとはどのような病気ですか?
    1. A. BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy の略。日本語では牛海綿状脳症)とは、異常化したプリオンたんぱく質が病原体となって引き起こされる牛の病気で、1986年に英国で発見されました。BSEに感染した牛は、中枢神経系組織に蓄積されたBSE病原体によって徐々に神経細胞を破壊され、死に至ります。BSEに感染した牛の脳を顕微鏡で見ると、非常に細かい穴がたくさんあいたスポンジに似ているので、海綿状脳症と名付けられました。狂牛病は俗称で、牛がよろよろ歩きをする様子からこう呼ばれるようになりました。
  1. Q. 潜伏期間はどのくらいですか?
    1. A. 2年から8年の潜伏期間の後、発病します。牛は麻痺、歩行困難、起立不能などの症状で死に至ります。その経過は2週間から6ヵ月です。
  1. Q. BSEの原因はなんですか?
    1. A. 異常プリオンたんぱく質とよばれる特殊なたんぱく質が、病原体といわれています。
      羊には、BSEとよく似たスクレイピーという脳の病気が200年以上前からあったようです。このスクレイピーもプリオンが原因となっています。
      英国では、1970年代後半から80年代前半まで、羊を牛の飼料にしていました。BSEは、スクレイピーにかかった羊の組織が混じった飼料(肉骨粉)を与えたために発生したとされています。
      プリオンには正常なものと異常なものがあり、異常なプリオンだけがBSE病原体になります。
  1. Q. 人間(ヒト)や他の動物にBSEと似た病気はありますか?
    1. A. ヒトについては、BSEと同じく脳にスポンジ状の変化を起こす病気として、食人の風習のあったパプアニューギニアのある種族に起きるクールー病、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD:Creutzfeldt-Jakob Disease)、致死性家族性不眠症、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD:variant Creutzfeldt-Jakob Disease、新型ヤコブ病)が報告されています。
      他の動物では、めん羊や山羊がかかるスクレイピー、ミンクがかかる伝達性ミンク脳症、ネコ科の動物がかかる猫海綿状脳症、シカやエルク(オオジカ)の慢性消耗性疾患が挙げられます。
  1. Q. BSEはどのように牛から牛へ感染するのですか?
    1. A. BSEは動物と動物との接触では感染せず、BSE病原体を含む肉骨粉を食べさせたときにだけ感染します。アメリカでは、牛に肉骨粉を食べさせることを1997年から法律で禁止しています。
  1. Q. BSEは人間にうつるのですか?
    1. A. BSEが人間にうつった場合は、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD=新型ヤコブ病)を発症すると考えられていますが、その確率はかなり低いものです。英国の研究によると、新型ヤコブ病は、BSE病原体を含む食品を食べた場合に発症すると考えられています。
      また、BSE病原体は、牛の脳や脊髄といった特定部位のみでしか発見されていません。実際、英国では150万頭ものBSE感染牛の特定部位を食べて154人(2005年2月8日現在)の若者が新型ヤコブ病に感染したと考えられています(この場合ヒトにおける発生率は1万人に1人)。
      日本ではこれまでに28頭(2006年8月現在)のBSE感染牛が発見されていますが、現在は特定部位の除去が徹底されているために、日本でヒトがBSEに感染する発生率はゼロに近い(0.1〜0.9人/日本総人口)といえます。
      平成17年2月4日、厚生労働省は英国渡航歴のある日本人男性患者が日本国内における最初のvCJD症例として確認されたことを発表しました。詳細は同省HPに掲載されています。
      また、牛肉の安全性については、食品安全委員会の委員長談話が発表されています。
  1. Q. 諸外国での発生状況はどのようになっていますか?
    1. A. 日本では、2001年9月に最初のBSEに感染した牛が確認され、2006年8月までに28頭が確認されました。(この28頭はBSEに感染はしていますが、症状が出ている牛はいません)。 これまでに報告されたアメリカでの3頭の発生例のうち、1頭はカナダから輸入された牛、もう2頭は飼料規制前に生まれた牛とされています。
  1. Q. BSEはアメリカで発見されていますか?
    1. A. 2003年12月23日、米国農務省(USDA)は、ワシントン州の6歳半の乳牛1頭がBSE判定されたと発表しました。しかし、DNA鑑定により、その牛はカナダで生まれ、2001年にアメリカへ輸入されたものだと判明しています。
      2005年6月24日にはテキサス州で生育したおよそ12歳の雌牛が、また、2006年3月16日にはアラバマ州で生育したおよそ10歳の牛がBSEと判定されたと発表しました。これらにつきましては、1997年の飼料規制以前に生まれたものだと判明しています。
      今後も発見される可能性はありますが、日本と同様にその数は非常に少ないと考えられます。
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